不法滞在の見分け方とは?在留カードで見る場所とオーバーステイ時の正しい対処法
- 「自分は不法滞在になっていないだろうか」
- 「うっかり在留期限を過ぎていたらどうしよう」
日本で生活している外国籍の方の中には、このような不安を抱えている方もいるかもしれません。
在留期限は1日でも過ぎるとオーバーステイになってしまうため、心配になるのは当然のことです。
しかし、自分が不法滞在になっていないかの見分け方は難しくありません。
手元にある在留カードを見れば、すぐに在留期間の満了日がわかります。
本記事では、不法滞在かどうかの見分け方と、万が一期限が過ぎていた場合の対処法を解説します。
正しい知識を持って、落ち着いて行動するための参考にしてください。
不法滞在かどうかの見分け方!在留カードの「満了日」で確認できる
正規の滞在期間内かどうかは、在留カードを見るだけですぐに判断できます。
まずは手元に在留カードを用意して、記載されている日付を確認してください。
在留カードの表面には、いくつかの日付が記載されています。
その中で確認すべきが、「在留期間(満了日)」と書かれた欄です。
ここには、「◯◯年◯月◯日」という具体的な日付が書かれています。
この日付が、日本に適法に滞在できる最後の日です。
もし、現在の日付が満了日を1日でも過ぎていれば、その時点で不法滞在となります。
不法滞在が発覚すると、「3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金、またはその併科」が科されるおそれがあります。
強制送還の対象にもなるので、うっかり過ぎてしまうことのないように気をつけましょう。
在留期間を超えており不法滞在者になっていた場合の3つの選択肢
すでに在留期間を超えていた場合は、以下3つの方法を試しましょう。
- 在留期間更新許可申請をする
- 在留特別許可申請をおこなう
- 入管に出頭して「出国命令制度」で出国する
ここから、それぞれの方法を詳しく紹介します。
1.在留期間更新許可申請をする
満了日を過ぎてからそこまで時間が経っていない場合や、うっかり忘れていただけという事情がある場合は、在留期間更新許可申請を受け付けてもらえる場合があります。
在留期間更新許可申請とは、現在持っている在留資格と同じ目的・活動内容で、期間の延長を申請する手続きです。
実務上「特別受理」と呼ばれることもあります。
ただし、在留期間更新許可申請は、あくまで入管(出入国在留管理庁)の判断によって例外的に認められる対応です。
そのため、申請が必ず許可されるわけではない点に注意しましょう。
一般的に、以下のような条件が揃っていると、認められる見込みがあります。
- 災害、事故、病気など、やむを得ない事情がある
- 悪質な違反がなく、うっかりミスなどの軽い過失である
- 期限切れから2ヵ月以内である(目安)
「なぜ手続きが遅れたのか」という理由書や始末書を準備し、気づいた時点ですぐに入管に連絡して正直に相談しましょう。
2.在留特別許可申請をおこなう
すでに在留資格を失っていても、日本での生活を続けたい特別な事情がある場合は、在留特別許可申請ができます。
在留特別許可とは、不法滞在などで本来は強制的に国へ帰らなければならない人に対して、法務大臣がさまざまな事情を考慮し、例外的に日本への在留を認める特別な措置です。
そのため、通常のビザ更新のように誰でも申請できるものではありません。
強制的に帰国させる手続きの中で、どうしても日本に残すべき理由があると判断された場合にだけ認められる、あくまで例外的な救済措置であることを覚えておきましょう。
申請期間は、収容令書により収容されたとき、または監理措置に付されたときから、退去強制令書が発布されるまでです。
許可されるかの判断にあたっては、違反の内容、家族や生活の状況、国内外の情勢などが総合的に考慮されます。
3.入管に出頭して「出国命令制度」で出国する
日本に滞在し続ける意思がなく、すぐに国へ帰りたい場合は、自ら入管に出頭して帰国を希望する方法があります。
これを出国命令制度といいます。
出国命令制度は、日本に滞在する不法残留者を自主的に出頭させて、出国させるための措置です。
出頭せずに強制送還されると、その後5年間(事情によっては10年間)は日本に入国できません。
しかし、本制度を使って出国すれば、日本に入国できない期間は1年間で済みます。
そのため、将来また日本に来たいと考えている人にとってはメリットが大きいでしょう。
なお、本制度を利用するためには、以下の条件を全て満たす必要があります。
- 以下2つのいずれかを満たすこと
入国警備官の違反調査の開始前に、速やかに出国を希望して、自ら入管に出頭した。
入国警備官の違反調査の開始後、入国審査官に退去強制事由に該当していると認定されて通知される前に、入国審査官か入国警備官に速やかに出国を希望した。 - 不法残留以外の違反がない
- 一定の罪により拘禁刑に処せられていない
- 強制送還されたり、出国命令により出国したりしていない
手続きは、各地方の入管や支局でおこないます。
出頭するときは、パスポートや在留カードを忘れずに持っていきましょう。
不法滞在者にならないために知っておくべき更新に関するポイント
不法滞在にならないためには、期限内に確実に更新手続きを済ませる必要があります。
更新手続きを忘れないためにも、以下3つのポイントを知っておきましょう。
- 在留期間の更新手続きは満了日の3ヵ月前からできる
- 在留期間の更新手続きはオンラインでできる場合も多い
- 期限ギリギリに申請した場合は特例期間となり在留できる
ここから、それぞれのポイントについて解説します。
1.在留期間の更新手続きは満了日の3ヵ月前からできる
在留期間の更新手続きは、3ヵ月前から受け付けています。
たとえば、満了日が5月1日なら、2月1日から申請可能です。
在留期間が3ヵ月未満の場合は、在留期間の半分以上が経過した時点から申請できます。
期限ギリギリになると、書類の準備が間に合わなかったり、入管が混雑していて時間がかかったりするおそれがあります。
余裕を持って、3ヵ月前になったらすぐに準備を始めると安心です。
2.在留期間の更新手続きはオンラインでできる場合も多い
以前は、更新手続きのために入管の窓口まで行かなければなりませんでした。
しかし、現在は多くの手続きがオンラインで可能です。
マイナンバーカードを持っていれば、自宅や職場からパソコンやスマートフォンを使って申請できます。
オンライン申請には、以下のようなメリットがあります。
- 24時間いつでも申請できる(システムメンテナンス時を除く)
- 入管の窓口で長時間待つ必要がない
- 手数料の支払いもクレジットカードなどで済ませられる
仕事や学校が忙しくて平日の昼間に入管へ行けない人にとって、便利です。
オンライン申請について詳しく知りたい方は、入管のホームページを確認してみてください。
3.期限ギリギリに申請した場合は特例期間となり在留できる
満了日までに更新や変更の申請を済ませていれば、満了日を過ぎても結果が出るまでは適法に日本に滞在できます。
これを「特例期間」といいます。
特例期間は、以下のどちらか早い日まで続きます。
- 申請に対する結果(許可または不許可)が出た日
- 従前の在留期間の満了日から2ヵ月を経過する日
入管の窓口で申請した場合、在留カードの裏面にある「在留期間更新等許可申請欄」に、申請中であることを示すスタンプが押されます。
このスタンプがあれば、満了日を過ぎていても、申請中であることを周囲に証明できます。
オンラインで申請した場合はスタンプは押されませんが、同じように特例期間が適用されます。
もし、自分の在留カードが本当に有効かどうか心配なときは、「在留カード等番号失効情報照会」という出入国在留管理庁のウェブサイトで確認できます。
申請が受理されていれば、オーバーステイとはなりません。
さいごに|不法滞在にならないためにも早めに更新手続きをおこなおう!
本記事では、不法滞在の見分け方や、不法滞在となっていた場合の対処法についてわかりやすく解説しました。
自分が不法滞在になっていないか心配なときは、まずは手元の在留カードにある「満了日」を確かめてみてください。
もし期限を過ぎていたとしても、そのまま放置してはいけません。
事情によっては「在留期間更新許可申請」や「在留特別許可申請」が認められるケースがあります。
また、出国する場合でも、自分から入管へ行けば「出国命令制度」を利用できます。
不法滞在になると、罰則を受けるおそれがあります。
更新手続きは3ヵ月前から始められるので、オンライン申請なども使いながら、早めに済ませておくと安心です。
もし手続きに不安な点があれば、入管業務が得意な弁護士などの専門家に相談してみましょう。
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