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万引きの初犯であっても逮捕・起訴される?不起訴処分を獲得するための5つのポイント

万引きの初犯であっても逮捕・起訴される?不起訴処分を獲得するための5つのポイント
  • 「万引きがバレてしまうとどうなるのか」
  • 「初犯でも逮捕されたり、起訴されたりするのか」

万引きは、窃盗罪として「10年以下のまたは50万円以下の罰金」に処されるおそれの犯罪行為です。

軽くみていると刑務所に入れられ、その後の社会復帰が難しくなる可能性もあります。

実際に万引きをしてしまい、今後どうなってしまうのか不安に感じている方もいるのではないでしょうか。

そこで本記事では、万引きの初犯における逮捕や起訴の可能性などについて解説します。

不起訴処分を獲得するためにやるべきこともまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。

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万引きは初犯であっても逮捕・起訴される可能性はある

万引きは初犯であっても、逮捕・起訴される可能性があります。

万引きは頻繁に発生しているため、軽くみられることも多いですが「窃盗罪」にあたるれっきとした犯罪行為です。

初犯であることは有利な事情として扱われますが、必ずしも処分が軽くなるわけではありません。

例えば、万引きの証拠を隠したり、逃走しようとしたりすると逮捕されることもあるでしょう。

被害弁償をせず、反省の態度もみせていなければ、起訴される可能性も高くなります。

とはいえ、初犯であれば警察限りで捜査が終了する「微罪処分」や不起訴処分になりやすいのは事実なので、少しでも円滑な解決を目指して冷静に対処することが重要です。

万引きの初犯でも逮捕・起訴される可能性が高い主なケース

次に、万引きの初犯でも逮捕・起訴される可能性の高いケースを紹介します。

自身の状況と照らし合わせながら、読み進めてみてください。

1.被害額が大きい場合

万引きによる被害額が大きい場合は、初犯であっても逮捕・起訴される可能性が高くなります。

被害額は、万引き行為の悪質性を直接的に示すものです。

被害金額が大きくなればなるほど事件の重大性が高まるため、加害者の責任も重くなります。

一方で、数百円程度の物を万引きした場合であれば、微罪処分や不起訴処分になる可能性が高いといえるでしょう。

2.常習犯であった場合

万引きで検挙されたのが初めてであっても、常習犯であることが発覚すると逮捕・起訴の可能性は高くなります。

万引きを繰り返していても、過去の前科前歴がなければ「初犯」です。

しかし、万引きが1回の場合と複数回繰り返していた場合とでは、当然罪の重さも変わってきます。

実際、万引きは常習性の高い犯罪なので、過去の犯行が明らかになり、重い刑事処分を受けるケースも少なくありません。

3.犯行の手口が悪質な場合

万引きをする際の手口が悪質な場合も、逮捕や起訴の可能性が高まります。

悪質な犯罪行為は被害者に与える苦痛や社会的な影響が大きく、処罰の必要性が高いとされるため、加害者に対する処分も厳しくなる傾向にあるのです。

例えば、複数人で役割分担をして万引きをした場合や、店員が不在の隙を狙って計画的に万引きした場合などは、悪質な手口と判断されやすくなります。

4.店舗側と示談が成立していない場合

店舗側と示談が成立していない場合も逮捕や起訴される可能性が高まります。

示談が成立していない状況は、被害が回復されていないことや当事者間で和解できていないことを表します。

そのため、警察が逃亡・証拠隠滅のおそれがあると判断して逮捕に乗り出したり、検察官が起訴処分を下して、刑罰を与えようとしたりするわけです。

一方で、早期に示談が成立すれば、犯行によって生じた被害が回復されていることや、示談の内容によっては被害者の処罰感情がなくなったことをアピールできるので、逮捕や起訴の可能性は大幅に下がります。

しかし、自分で示談交渉をすると被害者の感情を逆なでし、かえって悪い状況になりかねません。

示談交渉は信頼できる弁護士に依頼するのが、賢明な判断といえるでしょう。

万引きの初犯で逮捕された場合のその後の流れ|4ステップ

ここからは、万引きの初犯で逮捕された場合に、どのような流れで手続きが進んでいくのかを解説します。

1.逮捕|警察による取調べを受ける

万引きの犯行現場を店員や警備員に目撃された場合、その場で現行犯逮捕される可能性があります。

また、その場では逃げ切れたとしても、防犯カメラの映像などから特定され、後日逮捕されることもあります。

逮捕されると、警察署に連行され、警察官による取り調べを受けます。

取り調べでは、いつ、どこで、何を、どのようにして盗んだのかといった犯行の状況や、なぜ万引きをしてしまったのかという動機などを詳しく聞かれます。

そして、その内容をまとめた供述調書という書類が作成されます。

取り調べには、正直かつ誠実に対応し、深く反省しているという意思をしっかりと伝えることが、今後の処分を有利に進めるうえで非常に重要です。

ただし、供述調書には安易にサインしてはいけません。

あとで修正することは原則として認められないので、誤記や誇張表現などがないかしっかりと確認してください。

軽微な万引きなら微罪処分になる可能性もある

軽微な万引きであれば、微罪処分という特別な処分で終わる可能性があります。

微罪処分となれば、事件は警察の段階で終了し、検察庁に送られることもなく、刑事裁判も開かれません。

もちろん、前科がつくこともありません。

ただし、微罪処分はあくまで例外的な措置であり、警察官の判断に委ねられています。

被害者であるお店側の処罰感情が強い場合や、被害額が大きい場合などは、微罪処分にはならない可能性が高いでしょう。

2.送致|検察による取調べを受ける

警察での取り調べが終わると、逮捕されてから48時間以内に事件は検察官に送致されます。

事件を受け取った検察官は、被疑者を取り調べ、事件の内容を詳しく調べます。

検察官による取調べで話した内容は、起訴・不起訴の判断だけでなく、もし裁判になった場合には重要な証拠として使われる可能性があります。

なお、検察官による逮捕時の取調べ期間は原則24時間以内です。

しかし、24時間以内に起訴・不起訴の判断材料が揃うことは珍しく、多くの事件では、勾留によって身柄拘束されたまま、取調べを受けることになります。

3.勾留|10日間(最長20日間)身柄を拘束される

検察官が裁判所に勾留を請求し、裁判官が勾留を認めた場合、原則として10日間、最長で20日間、警察署の留置場などで身柄が拘束されることになります。

勾留中は、外部との連絡が制限され、会社や学校に行くこともできなくなるため、日常生活に大きな影響が出ます。

なお、裁判官が勾留請求を却下することはほとんどありません。

つまり、検察に送致されると、高確率で勾留されることを覚悟しておく必要があります。

4.起訴・不起訴|検察が起訴または不起訴の判断をする

勾留期間が満了する日までに、検察官は、被疑者を起訴するかどうかを判断します。

起訴されると、原則として刑事裁判が開かれ、裁判官によって有罪か無罪か、そして有罪の場合はどのような刑罰が科されるかが決定されます。

一方、不起訴となれば、その時点で釈放され、刑罰を受けることもなく、前科もつきません。

なお、比較的軽微な事件の場合には、正式な裁判ではなく、書面による手続きで罰金刑が科される略式起訴という処分になることもあります。

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万引きの初犯で不起訴処分を獲得するために取るべき5つの対応

ここでは、万引きの初犯で不起訴処分を獲得するために、今から取るべき具体的な対応を5つのポイントにまとめて解説します。

1.自首・出頭を検討する

少しでも不起訴処分の可能性を高めたいのであれば、警察に自首・出頭することを検討してみましょう。

罪を認め、自ら捜査に協力する姿勢をみせれば、起訴・不起訴の判断にプラスの影響を与えることができます。

刑法上の自首に該当するかは、事案によって詳細な検討が必要となるため、警察に自首・出頭する際には、事前に弁護士に相談し、アドバイスを受けることを強くおすすめします。

また、弁護士に同行してもらうことで、よりスムーズに手続きが進められるでしょう。

「いつか警察が来るのではないか」という不安な気持ちを抱えながら生活するよりも、勇気を出して自首・出頭することで、事態が好転する可能性があります。

2.早急に示談を成立させる

不起訴処分を得るためには、店舗側との示談が最も重要です。

示談が成立していれば犯行による被害が回復され、当事者間で和解していることを証明できるので、検察官も「あえて起訴する必要はない」と判断する可能性が高くなります。

ただし、自力で示談交渉を進めようとすると、相手の感情を害してしまったり、不利な条件で合意してしまったりするリスクがあります。

そのため、迅速かつ適切に示談交渉を進めるには、弁護士のサポートが必要不可欠です。

なお、示談金は、盗んでしまった物の金額をベースに、精神的な苦痛を考慮した慰謝料などが上乗せされる場合もあります。

3.罪を認めてしっかりと謝罪する

不起訴処分を望むのであれば、罪を認めて、店舗側にしっかりと謝罪しましょう。

反省の態度を示すことは、検察官が今後の処分を判断するうえで重要な要素となります。

また、起訴・不起訴の判断においては被害者の処罰感情も考慮されるので、店舗側に謝罪して許しを得ておくことも大切です。

直接謝罪に行くことが難しい場合は、謝罪文を送付するのもよいでしょう。

弁護士に相談すれば、謝罪文の書き方についてアドバイスを受けることができます。

4.再犯防止に向けた取り組みを進める

なぜ万引きをしてしまったのか、その原因をしっかりと見つめ直し、二度と繰り返さないための具体的な対策を講じることで、不起訴処分を獲得しやすくなります。

万引きを繰り返してしまう原因が、ストレスや依存症といった精神的な問題にある場合は、専門の医療機関を受診し、カウンセリングや治療を受けることを検討しましょう。

家族や友人など、周囲のサポートを得ながら、再犯を防ぐための環境を整えることも大切です。

5.刑事事件が得意な弁護士に相談する

万引き事件を起こしたときは、できるだけ早く刑事事件が得意な弁護士に相談してください。

弁護士は個々の状況を分析したうえで、今後の手続きの流れや、取るべき対応について具体的なアドバイスをしてくれます。

また、店舗側との示談交渉を進め、不起訴処分となる可能性を高めてくれます。

逮捕されてしまった場合でも、早期釈放に向けて捜査機関への働きかけをおこなってくれるはずです。

窃盗事件の知識・経験が豊富な弁護士であれば、再犯防止策を検討してくれたり、専門機関を紹介してくれたりすることもあるでしょう。

さいごに|万引き事件が得意な弁護士は「ベンナビ刑事事件」で探そう

万引き事件の相談先に迷っている方は、「ベンナビ刑事事件」を利用してみてください。

「ベンナビ刑事事件」では、居住地域や相談内容に合わせて、刑事事件が得意な弁護士を簡単に探すことができます。

多くの弁護士が、初回無料相談や、夜間・休日の相談にも対応しているため、まずは気軽に相談してみることをおすすめします。

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この記事の監修者
黒澤 隼 (東京弁護士会)
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編集部

本記事はベンナビ刑事事件を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ刑事事件に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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