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自転車の窃盗は逮捕されるのか|罪の内容と逮捕後の流れ
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公開日:2020.1.7  更新日:2020.1.7

自転車の窃盗は逮捕されるのか|罪の内容と逮捕後の流れ

東京スタートアップ法律事務所
中川 浩秀 弁護士
監修記事
Bicycle

自転車泥棒を軽い気持ちでやってしまう人がいますが、安い自転車であろうと窃盗が成立する犯罪行為です。警察に認知されれば逮捕される可能性も十分にありえます。

 

他人の自転車を盗んでしまったとき、誰にも知られていないと思っても放置すべきではありません。

 

今回は自転車窃盗をした場合に成立する犯罪や、逮捕の可能性、逮捕された後の流れや望ましい対処方法について解説します。

 

自転車の窃盗は立派な犯罪

他人の自転車を盗んだ場合、どのような犯罪が成立するのでしょうか。

 

刑法第235条に定められた窃盗にあたる

自転車窃盗で適用される可能性がある罪は、「窃盗罪」です。

 

泥棒という漠然としたイメージがある窃盗罪ですが、正確には以下のように定められています。

“他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。“

刑法第二百三十五条 窃盗

窃盗罪とは他人の占有物をとって、自分の物にしてしまうことです。

 

たとえ乗り捨てたとしても、「乗り捨てる」という処分行為は所有者しかできないことなので、「自分の物にしてしまった」と言えるため、窃盗罪が成立します。

 

その他に問われるかもしれない罪

自転車窃盗をした場合、その態様によっては窃盗罪以外にも、以下のような犯罪が成立する可能性があります。

 

窃盗目的で他人の敷地に入れば住居侵入罪

自転車を盗む目的で他人の家や建造物の敷地内に入ると、管理権者の意思に反して住居や建造物に侵入したことになります。

 

その場合、「住居侵入罪」や「建造物侵入罪」が成立する可能性があるでしょう。

 

正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、三年以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。

刑法第百三十条 住居侵入等

 

もしも自転車を盗めなかったとしても、自転車窃盗が目的であれば、逮捕される可能性があるのです。

 

チェーンの破壊などがあれば器物損壊罪

自転車を盗もうとしたとき、チェーンや鍵がかかっていて動かせないケースがあるでしょう。

 

無理矢理チェーンや鍵を壊して盗んだ場合、「器物損壊罪」が成立する可能性があります。

 

他人の物を損壊し、又は傷害した者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金若しくは科料に処する。

刑法第二百六十一条 器物損壊等

 

このように、自転車窃盗は窃盗行為そのものだけではなく、自転車窃盗を行うために行った前後の行為も罰せられる可能性がある犯罪行為です。

 

犯罪である以上、逮捕されるリスクも当然あります。

 

自転車の窃盗で逮捕された場合のリスク

自転車を盗んで逮捕されたら、以下のようなリスクが発生します。

 

刑事手続によって通勤・通学ができない

逮捕されると、警察の留置場で身柄拘束を受けることになります。逮捕後引き続いて勾留されると、最大20日間(逮捕時からは最大23日間)身柄拘束され続けます。その間外に出ることはできません。

 

当然、その間は会社へ通勤できませんし、学生であれば学校へ行くこともできません。

 

また会社に犯罪の事実を知られたら、解雇を含めた何らかの処分を検討されるでしょう。学生が学校に犯罪の事実を知られた場合にも、退学や休学など何らかの不利益を受ける可能性があります。

 

有罪判決がでれば前科がつく

自転車窃盗は犯罪行為であるため、逮捕にいたれば身体拘束だけではなく起訴されて刑事裁判を受けなければならない可能性があります。

 

起訴されて刑事裁判になれば、「有罪判決」が出る可能性が極めて高くなります。

 

窃盗罪の場合、罰金刑なら略式裁判になる可能性がありますが、略式裁判で罰金刑となった場合にも一生消えない前科がつきます。

 

法定刑の執行|懲役刑もしくは罰金

自転車窃盗により、窃盗罪や器物損壊罪などの犯罪が成立したら、逮捕・起訴されて刑事裁判を受ける可能性があります。

 

罰金刑となる可能性もありますが、余罪や前科がある場合には、罰金刑より重い刑罰である懲役刑が適用される可能性もあるでしょう。

 

罰金刑となった場合でも、「懲役にならなくて良かった」というわけにはいきません。何十万円もの罰金を支払わなければならないことになりますし、罰金刑も有罪判決である以上は前科になります。

 

不利益を小さくするには弁護士への相談を検討する

自転車窃盗をしてしまったときに上記のようなリスクを現実化させないためには、どのように対処すれば良いのでしょうか。

 

理想的な対処法は、「刑事事件に強い弁護士に相談」することです。以下で自転車窃盗の事案における、刑事弁護人の必要性を説明します。

 

不起訴を目指した弁護活動に期待できる

自転車窃盗で逮捕されたとしても、必ず起訴されて刑事裁判になるとは限りません。初犯であったり深く反省していたり、被害者の処罰感情が薄かったりすれば、不起訴になる可能性があります。

 

そもそも不起訴処分とは、検察官が「起訴しない(刑事裁判にしない)」とする決定です。

 

不起訴処分となれば刑事裁判にならず、刑事手続がその時点で終了します。有罪判決や刑罰を科すには裁判手続きを経ることが必要ですから、当然有罪判決も下ることなく、前科がつくこともありません。身柄拘束を受けていても、即時に釈放されます。

 

逮捕された被疑者本人が、被害者と示談したり不起訴処分になるための意見を述べるなどして、検察官に不起訴処分を促すのは難しいでしょう。しかし、弁護人のサポートを得られれば、不起訴処分に向けた弁護活動を期待できます。

 

起訴後は執行猶予・減刑を目指す

起訴されたとしても、弁護士にしてもらえることはたくさんあります。たとえば「刑の軽減」を目指したり、執行猶予付きの判決を目指したりすることが可能です。

 

刑事裁判で、被告人(起訴後は「被疑者」から「被告人」という呼称になります。)にとって良い情状を立証することにより、減刑や執行猶予を目指しやすくなります。

 

懲役刑を求刑されても罰金刑に落としてもらえたり、懲役の期間を短くしてもらえたり、罰金の金額を下げてもらえたりする可能性があるのです。

 

 

自転車窃盗での刑事手続

自転車窃盗をする人は、「たかが自転車泥棒だろう」などと軽く考えているケースが多々あります。

 

しかし前述の通り、自転車窃盗でも懲役刑が適用される可能性があるのです。以下では自転車窃盗で懲役刑になる場合の、刑事手続の流れを説明します。

 

最長72時間で勾留するかが決まる

自転車窃盗で逮捕されると、その後72時間(3日間)の間に「勾留」されるかどうかが決まります。勾留とは、被疑者の身柄を比較的長期間拘束する手続です。

 

被疑者にとっては勾留されない方が有利なので、逮捕後72時間の間に勾留されないための活動を積極的に進めるべきといえます。

 

具体的には刑事弁護人を選任して、家族に身元引受書を書いてもらい検察官に勾留請求しないよう働きかけるなどの対応をしてもらいましょう。

 

最長20日間で起訴すべきかどうか判断される

勾留された場合、その後に最長20日間警察の留置場で身柄拘束され続けます。その間は主に捜査官による取調べを受けたり、実況見分に立ち会ったりします。

 

また勾留期間中の被疑者の態度や供述内容、捜査によって明らかになった事情を総合的に判断して、検察官が起訴か不起訴かを決定します。

 

不起訴になれば刑事手続が終了して身柄も釈放されますし懲役刑も適用されず前科もつきません。

 

可能であればこの間に弁護士に活動してもらい、不起訴に向けた対応を進めるべきです。

 

【関連記事】刑事事件の流れ|重要な48時間・72時間・23日以内の対応

 

起訴されれば99%は有罪になる

起訴された場合、窃盗罪だと「略式起訴」か「通常起訴」のいずれかの形になるでしょう。

 

略式起訴とは書面上の簡単な審理である、「略式裁判」を起こすための起訴手続きです。100万円以下の罰金または科料を適用されるケースでかつ本人が同意した場合にのみ行われます。

 

略式起訴された場合、罰金を支払えば刑罰が終わりますし身柄もすぐに釈放されます。ただし、一生消えない前科がつきます。

 

日本の刑事裁判では有罪率が99%以上なので、起訴されたら有罪になるケースがほとんどです。

 

たとえ実刑にならずとも、何らかの罪を適用されて前科がつく事を覚悟しなければならないでしょう。

【関連記事】起訴されると99.9%の確率で有罪|不起訴処分となる3つのポイント

 

まとめ|自転車の窃盗は軽く考えない!逮捕され得る重い罪

自転車窃盗をすると逮捕・勾留され、最悪の場合には懲役刑の実刑判決が出てしまう可能性もあります。

 

特に前科がある方や余罪のある方は重い刑罰を適用される可能性が高くなるでしょう。

 

もしも自転車窃盗をしてしまったら、なるべく早めに弁護士に相談しましょう。被害者が被害届を出す前に示談できれば、刑事事件にならずに済みます。また早期に謝罪して自転車を返せば、それ以上の慰謝料などを求められずに済むケースも多々あります。

 

不安な場合は、窃盗事件や刑事事件に対して強みがある弁護士を探して、相談することをお勧めします。

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編集部

本記事は刑事事件弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※刑事事件弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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