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公開日:2018.7.17  更新日:2021.5.6

暴行罪で逮捕されたら|示談金相場と示談交渉のポイント

当社在籍弁護士
監修記事
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暴行というと、殴る蹴るなどの暴力行為を思い浮かべますが、実は法律上の暴行罪はもっと広い内容が含まれます。

刑法208条の暴行罪は、以下のように定められていますが『暴行』そのものは明記されていません。

(暴行)

第二百八条 暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、二年以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

引用元:刑法第208条

それでは、実際にどのようなケースで暴行罪が成立するのでしょうか。この記事では暴行罪の成立要件と、万が一事件に発展してしまった場合の流れについて解説していきます。

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この記事に記載の情報は2021年05月06日時点のものです

暴行と認められる行為

前述したように暴行の明確な定義は法律には記載されていません。では『暴行』とは一体どういう意味なのでしょうか。

暴行罪の成立要件

暴行とは他人の身体に対する不法な有形力の行使であると考えられています。有形力とは、殴る蹴るといったわかりやすいもののほか、水をかける、服を引っ張る、大きな音を出す、相手の近くに物を投げる、近くで刃物を振り回すなどの暴力的な行為が含まれると考えられています。

端的な表現として、『相手がヒヤッとするような行為をすれば暴行』と考えられます。そう考えるとわかりやすいですね。

逮捕されるケース

暴行は上記のとおり、適用範囲の広い概念です。暴行行為の中には被害がほとんど生じないような行為もあります。そのため、暴行行為を行った場合、必ずしも逮捕されるわけではなく、むしろ逮捕されるケースは稀です。

暴行罪で逮捕までされてしまうケースとしては、

  1. 暴行の態様が極めて悪質であるような場合(例えば、被害者に自身の糞便や体液をかけるようなケース、被害者に動物の死骸を押し付けるようなケース)
  2. 一連の犯罪行為の一部を構成する暴行罪で逮捕されるような場合(例えば被害者に対するストーカー行為の一部が暴行罪となる場合)

などが考えられます。

暴行罪を示談で解決するためには?

被害者と接触して、謝罪、示談の意向があることを伝え、被害者が交渉に応じる意向がある場合は示談交渉を開始し、交渉で示談金やその他の条件について話をまとめ、示談書を作成してサインするというのが大まかな流れです。

示談をするメリット

被害者に告訴や被害届を取り下げてもらえる可能性がある

すでに捜査機関に被害届が提出されている場合、示談交渉では、被害者に対して告訴や被害届を取り下げてもらえないか働きかけることになるでしょう。そして、被害者が合意すれば、示談書の条項に「告訴、被害届を取り下げる」旨の条項を付け加えることができます。

不起訴になり前科がつかない可能性がある

起訴か不起訴かを決める権限を持つ検察官は、起訴前に明らかになった被疑者の有利・不利な事情(情状)を総合的に考慮して起訴・不起訴を決めます。示談成立は被疑者にとって有利な事情にあたります。したがって、起訴不起訴の判断前に示談を成立させることができれば、不起訴となる可能性が高くなります。不起訴となれば前科は付きません。

量刑が軽くなる可能性がある

量刑とは刑の重さのことです。示談を成立させることによって、本来であれば実刑のところ執行猶予となったり、懲役刑の場合でも刑期が短くなったり、懲役刑が罰金刑となったりと量刑面でもいい影響が期待できます。

示談金の相場

暴行罪の示談金ですが、暴行態様は多種多様ですし、被害者と協議状況にもよりますのでケース・バイ・ケースと言わざるを得ません。しかし、暴行罪そのものが比較的軽微な犯罪であることから、通常、示談金は5~30万円の範囲に留まることが多いようです。

暴行に際して物が壊れたという場合や、たまたまケガがなかったものの被害者に命の危険や大ケガの可能性があったという場合は、被害者が低額の示談金に納得せず、示談金額が高額となる可能性もあります。

やはりケース・バイ・ケースということですね。

示談交渉の進め方

まずは、暴行の事実を認め、被害者に対して謝罪することから始めます。

直接会って謝罪する方法もあるでしょうが、被害者が拒否するケースが多いため、謝罪文を書いて弁護士に手渡してもらう(又は郵送してもらう)のが一般的でしょう。

被害者と面識があり、被害者の住所・連絡先を知っているという場合でも、交渉がこじれる可能性があるため、被害者と直接接触することは避け、弁護士に上記の謝罪対応や交渉を依頼した方が無難です。

被害者と面識がなく、被害者の住所・連絡先を知らないという場合、謝罪や交渉を始めるためには、捜査機関(警察、検察)から被害者の情報を取得しなければなりません。しかし、捜査機関が加害者であるあなたに安易に被害者の情報を教えることはありません。他方で、弁護士であれば、被害者の意向しだいで、被害者の情報を取得することが可能となり、謝罪対応や示談交渉が可能となります。

以上、被害者と面識がある場合もない場合も、示談を望む場合は弁護士に交渉を依頼した方が良いといえるでしょう。

謝罪や交渉が可能となった場合は、示談金やその他の条件について話をまとめ、示談書に内容を記載します。示談書は加害者分と被害者分の2部作成し、双方の示談書に署名(あるいは記名)・押印した段階で示談成立です。示談金は、示談成立時に直接被害者に手渡したり、被害者が指定する振込先に振り込んだりする方法で支払うことが多いです。

示談に応じてもらえない場合の対処法

示談に応じてもらえない原因は何かを突き止め、その原因にあった対処法を取ることです。被害者が、気持ちを落ち着ける時間、考える時間が欲しいということであれば、少しコンタクトを取ることを控えることが必要でしょうし、提示した条件に納得がいっていない、不満があるという場合は、別の条件を検討する必要があります。示談に応じてもらえないというだけで、直ちに交渉を諦める必要はありません。

何度か交渉を試みるも話がまとまらない、そもそも示談交渉に応じてもらえないという場合は贖罪寄付することも一つの方法です。贖罪寄付とは、弁護士会や慈善団体などに一定の金額を寄付することです。お金を寄付すると寄付した証明書を発行してもらえます。証明書は示談書ほどの効果はないものの、不起訴獲得や量刑の軽減に役立てることが可能です。

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暴行事件において弁護士に依頼するメリット

示談交渉は当事者同士でも進められますが、上記のとおり、弁護士に依頼するのが適切です。

弁護士がやってくれること

特に暴行罪などの刑事事件においては、警察が加害者に被害者情報を教えてくれない場合が多いものです。そのときに弁護士がいれば、被害者の意向次第で交渉の機会をつくることはもちろん、示談交渉でも適切に話を進めることができるでしょう。

また、被害者が複数いたり、被害額が大きかったりする場合は、示談交渉が上手くまとまらないことがあります。そうした場合も、示談交渉を当事者同士で進めるより、弁護士に依頼したほうがよいでしょう。示談交渉できなかったときでも、迅速に別の手を打つことができます。

弁護士費用

刑事事件の場合、勾留されれば国選弁護人を選任できます。しかし、暴行罪の場合、軽微な犯罪ということで勾留されない可能性もあります。この場合に弁護士に依頼するのであれば私選弁護を依頼する必要があります。以下、刑事事件で私選弁護を依頼した場合の相場感です。

相談料

弁護士に依頼をする前に相談料がかかることもあります。電話のみで相談を受け付けている事務所もあれば、対面でしか相談ができない事務所もあります。料金も事務所によって異なりますが、おおむね1時間あたり1万円としているところが多いでしょう。

最近では、初回の相談料を無料にしている事務所もあり、弁護士に相談しやすくなっています。

しかし、弁護士への法律相談の場は、今後実際に弁護を頼むかどうか判断する場でもあります。何度も相談するものでもないので、「どんな事件を起こして逮捕されそうなのか」「この事件の示談交渉は可能なのか」など、状況をしっかり共有し、整理しましょう。

着手金

弁護士に実際に依頼するとなれば着手金を支払わなければなりません。着手金は、弁護の結果が望みどおりの結果にならなくても支払います。

刑事事件の私選弁護の着手金相場は、だいたい30~50万円ほどですが、『着手金が段階的になっている』、『示談交渉を行う際は別途料金がかかる』など、事務所によって独自に設定している場合もあるので、依頼前の相談時に確認しておきましょう。

成功報酬

示談交渉が成立した場合は、成功報酬を支払います。30~50万円が相場ですが、こちらも事務所や事件、成功要件によって変動する場合があります。事前に弁護士に確認しておくようにしましょう。

実費・日当

弁護士が接見のため留置所などへの移動にかかった交通費や各種書類のコピー代など、弁護活動のためにかかった諸経費も請求されることがあります。

また、弁護活動中の日当や、時給などを請求されることもあります。着手金だけでなく、諸経費もどんなかたちで請求されるのか確認しておくことが必要です。

接見(面会)費用

もし逮捕されてしまうと被疑者となり、逮捕後72時間、勾留されるまでのあいだは弁護士以外の人とは接見(面会)ができません。刑事事件における接見費用の相場は1回1~3万円程度ですが、勾留場所や弁護士によっても変動します。

刑事事件が得意な弁護士の探し方

法律事務所のホームページや検索サイトなどから、法律事務所や弁護士個人の経歴、活動実績(テレビ・ラジオへの出演、講演、講義、専門誌の執筆、専門委員会への所属、相談数、解決数など)を確認してみましょう。また、弁護士から質の高いサービスを受けることができるかどうかは、弁護士との相性にかかっているといっても過言ではありません。そのため、ある程度、法律事務所や弁護士を絞れた段階で、法律相談を申し込み、依頼後に対応してくれる弁護士に直接会って相性を確かめてみることが極めて重要といえます。また、時間が許す限り、複数の弁護士に相談して比較検討してみることをお勧めします。

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まとめ

もしも暴行事件を起こしてしまったら、状況を整理し、なるべく早く被害者と話し合い、示談交渉を行うことが早期解決のカギです。

当事者同士の話し合いが難しいときや確実に話を進めたい場合は、弁護士に相談しましょう。

当サイトでも刑事事件を得意とする弁護士を掲載していますので、参考にしてください。

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この記事の監修者
当社在籍弁護士
弁護士登録後、地方で一般民事・家事、刑事事件を中心に様々な案件を手掛ける。次第に司法アクセスの改善に課題を感じ、2020年に当社に入社。現在インハウスローヤーとして多方面から事業サポートを行う。
編集部

本記事は刑事事件弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※刑事事件弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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