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公開日:2018.12.7

恐喝の初犯で逮捕されたら実刑?執行猶予?|判例や逮捕後の対応も解説

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
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たとえ初犯であっても、恐喝で逮捕されると、状況によっては実刑判決となる可能性も十分考えられます。

 

恐喝罪の法定刑は10年以下の懲役刑のみであるため、もし家族や知人が恐喝で逮捕された場合、なるべく弁護士を呼んで今後の対応について相談したほうがよいでしょう。

 

この記事では、以下の4点について解説します。

 

  • 恐喝の罰則と量刑
  • 恐喝初犯の裁判例
  • 恐喝初犯で逮捕された場合にできること
  • 恐喝初犯で逮捕された後の流れ
逮捕後72時間以内の対応が今後の運命を左右します

恐喝で逮捕されると…

  1. 最長23日間身柄を拘束される
  2. 会社を解雇されるなどの恐れがある
  3. 懲役・前科になる可能性がある

 

逮捕後72時間以内の対応が、今後の生活を左右します。

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恐喝で問われる罪と罰則

ここでは、恐喝で問われる罪と罰則について解説します。

 

恐喝罪の罰則

恐喝罪の罰則は、10年以下の懲役です。

恐喝罪には罰金刑が設けられておらず、懲役刑のみとなります。たとえ初犯であっても、状況次第では実刑判決となる可能性も十分考えられます。

 

恐喝未遂罪の罰則

恐喝を行ったものの、金銭を脅し取れず未遂に終わった場合は恐喝未遂罪にあたりますが、罰則は恐喝罪と同様に10年以下の懲役と定められています。

 

初犯ではどれほどの量刑が科せられるか

初犯であることが、被告人にとって有利に考慮される可能性もありますが、たとえ初犯であっても実刑となる可能性はあります。

 

量刑判断の際は、前科の有無のほかにも、行為態様の悪質性、被害額、社会的影響などを総合的に考慮して判断されます。また、恐喝罪のように被害者がいる犯罪については、被害者との間で示談が成立しているかという点も判断材料となります。

 

恐喝の初犯の裁判事例

ここでは、恐喝の初犯の裁判事例をご紹介します。

 

執行猶予が付いたケース(平成28年12月福岡地裁の判決)

2012年11月から2013年1月の間、被告人が指定暴力団と共謀の上、A建築会社から“現場対策費”という名目でおよそ800万円を脅し取った事件です。

 

裁判所は、「上記行為について実刑判決も十分あり得る」としながらも、被告人が犯罪行為や暴力団と関わりを持った事実について深く反省しており、今後暴力団との関係を絶つことを約束している点などから、懲役3年と執行猶予5年との判決を下しました。

 

裁判年月日 平成28年12月13日 裁判所名 福岡地裁小倉支部 裁判区分 判決

事件番号 平27(わ)865号

事件名 恐喝被告事件

参考元:文献番号 2016WLJPCA12136008

 

執行猶予が付かなかったケース(平成29年2月富山地裁の判決)

2015年7月から2016年6月の間、被告人が知人達と共謀のうえ4度にわたり、被害者に飲酒させた上で自動車を運転させ、故意に追突して金銭を脅し取った事件です。

 

裁判所は、「役割分担が細かく定められた計画的な犯行で、かつ飲酒運転の弱みに付け込んで被害者を装うという犯行内容は悪質性も高い。被告人に前科がない点を考慮したとしても、同種犯行のなかでは重い部類にあたる」として、懲役4年との判決を下しました。

 

裁判年月日 平成29年 2月22日 裁判所名 富山地裁 裁判区分 判決

事件番号 平28(わ)95号 ・ 平28(わ)104号 ・ 平28(わ)117号

事件名 恐喝被告事件

参考元:文献番号 2017WLJPCA02226006

 

恐喝の初犯で逮捕された後の流れ

恐喝の初犯で逮捕された場合、以下の流れで手続きが進められます。

 

 

 

逮捕された後は、警察による事件送致、検察による勾留請求の要否判断、検察官による起訴・不起訴の判断という流れで進みます。また各手続きについては、以下のように期限が設けられています。

 

  • 警察による事件送致|48時間以内
  • 検察による勾留請求判断|24時間以内
  • 勾留|原則10日間
  • 勾留延長|さらに10日間

 

逮捕、勾留されれば、起訴・不起訴の判断まで、被疑者は最大23日間身柄を拘束される可能性があります。また、もし被疑者が正式裁判で起訴された場合は、さらに拘束が続くことになります。

 

ちなみに家族・知人による接見は、勾留されるまでは認められません。

逮捕後の流れに関する詳細については、以下記事にて解説しています。

 

【関連記事】

刑事事件の流れ|重要な48時間・72時間・23日以内の対応

 

恐喝の初犯で逮捕された場合の対応

ここでは、あなたの家族や知人が恐喝の初犯で逮捕された場合にできることを解説します。

 

弁護士を呼ぶ

まずは、弁護士を呼んでサポートを依頼したほうが賢明と言えるでしょう。

 

逮捕後、刑事手続は着々と進んでいきます。刑事手続きの知識・経験の豊富な弁護士に相談することで、一体何をするべきなのかについて具体的な助言を得ることができます。

 

逮捕後の被疑者は、担当警察官または留置施設警察官を通して、当番弁護士制度を利用することが可能です。これは無料で1度弁護士と接見できるという制度で、積極的に利用することをおすすめします。

 

また刑事事件を担当する弁護士は、当番弁護士のほかに私選弁護人国際弁護人などもあります。各弁護士の違いや費用相場などについては、以下の記事をご覧ください。

 

【関連記事】

逮捕後に呼べる弁護士の種類と選ぶにあたってのポイント

刑事事件の弁護士費用相場|良い弁護士に出会う3つの方法

 

示談交渉を行う

恐喝のように被害者が存在する犯罪の場合は、『被害者と示談が成立しているかどうか』という点が、起訴・不起訴や刑事裁判での量刑判断に影響します。

 

ただ、通常は、被疑者関係者が被害者に直接示談を持ちかけても応じてくれないことが多いです。弁護士を通して交渉を持ちかけることで、示談が成立する可能性は上がることでしょう。

 

再犯防止策を考える

今後同じ過ちを犯さないために、家族による監督・監視といった周囲のサポート体制、また更生のための環境は整備されているのかなど、具体的な再犯防止策の構築状況が量刑判断に影響することもあります。

 

まとめ

たとえ初犯であっても、恐喝で逮捕されると執行猶予も付かず実刑判決が下される可能性もあります。

しかし、平成28年の恐喝の起訴率は33.8%となっており、適切な弁護活動を受けることで不起訴を目指すことも十分可能です(事件の状況にもよります)。

 

もし家族や知人が逮捕された場合は一度弁護士に相談し、示談交渉の手続きや状況の整理など、サポートを受けつつ今後の対応を練ることをおすすめします。

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。
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編集部

本記事は刑事事件弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※刑事事件弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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