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大学生が犯罪をして逮捕されたらどうなる?今後の流れやデメリットなどを詳しく解説

大学生が犯罪をして逮捕されたらどうなる?今後の流れやデメリットなどを詳しく解説

「子どもが逮捕されたと警察から連絡が来た」「大学生でも逮捕されることはあるのだろうか」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

大学生(18歳以上)が犯罪をしてしまった場合、20歳以上が刑事事件を起こした場合と同様に扱われるケースが多く、逮捕後は警察による取り調べや勾留、起訴・裁判へと進む可能性があります。

また、刑事処分だけではなく、大学からの処分や就職活動への影響など、今後の人生に大きな影響が及ぶことも少なくありません。

一方で、事件の内容や対応次第では、早期釈放や不起訴処分となるケースもあります。

そのため、逮捕後の流れや適切な対処法を正しく理解しておくことが重要です。

この記事では、大学生が犯罪をして逮捕された場合の流れをはじめ、考えられるデメリット、家族ができる対応、前科を回避できるケースなどについて詳しく解説します。

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大学生が捜査機関に通常逮捕される2つの条件

まずは、大学生が捜査機関に逮捕される2つの条件を見てみましょう。

1.犯罪をした十分な疑いがあること

通常逮捕の第一の条件は、「被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由」があることです。

これを「嫌疑の相当性」といいます。

逮捕をするには、単なる噂や推測だけでは足りず、証拠に基づいて犯罪の疑いが認められる必要があるのです。

たとえば、以下のような事情がある場合には、嫌疑の相当性が認められる可能性があります。

  • 犯行の様子が監視カメラの映像に映っていた
  • 複数人の目撃証言と容貌が一致している
  • 指紋が一致している
  • 鑑定結果が出ている

このように、客観的な証拠によって犯罪への関与が裏付けられる場合に逮捕の前提が整います。

大学生であっても、この要件を満たせば通常逮捕の対象となり得ます。

2.逃亡や証拠隠滅の恐れがあること

第二の条件は、「逮捕の必要性」があることです。

たとえ犯罪の疑いが強くても、逃亡や証拠隠滅のおそれがない場合には、逮捕状は発付されません

逮捕は身体の自由を制限する重大な処分であるため、必要性がなければ実施できないとされているのです。

一般的に、次のような事情がある場合は、逮捕の必要性が認められやすいと考えられています。

  • 重い刑罰が予想される重大犯罪の場合
  • 定職や住居が定まっていない場合
  • 共犯者がいる
  • 組織的な事件である
  • 罪を認めていない

また、罪証隠滅とは、証拠を捨てる・壊す・隠すといった行為だけでなく、被害者や目撃者に働きかけて証言を変えさせることも含まれます。

なお、30万円以下の罰金、拘留または科料にあたる比較的軽微な罪については、住居不定である場合や、正当な理由なく出頭要請に応じない場合に限って通常逮捕が可能とされています。

大学生が逮捕された場合の刑事手続きは年齢で異なる

大学生が逮捕された場合でも、適用される手続きは年齢によって大きく異なります。

20歳以上であれば、通常の刑事事件として扱われ、警察・検察を経て起訴されるかどうかが判断されます。

一方で、18歳・19歳は成人年齢ではあるものの、法律上は特定少年として少年法の適用対象です。

そのため、原則として家庭裁判所に送致され、少年審判を通じて処分が決定されます。

ただし、原則逆送対象事件の拡大や逆送決定後は20歳以上の者と原則同様に扱われるなど、17歳以下の者とは異なる取扱いがされます。

なお、逆送とは、家庭裁判所が保護処分ではなく刑罰を科すべきと判断した場合に、検察庁に送致することを言います。

自分や家族がどの手続きの対象になるのかを理解しておくことで、逮捕後の流れや今後の見通しを把握しやすくなるでしょう。

以下では、それぞれの扱いについて、より詳しく解説します。

20歳以上の場合|通常の刑事手続きがおこなわれる

20歳以上の大学生が逮捕された場合は、通常の刑事手続きがおこなわれます。

逮捕後は、以下のような流れで手続きが進むのが一般的です。

  1. 警察が取調べを実施する
  2. 原則48時間以内に検察官へ送致(送検)される
  3. 検察官が24時間以内に勾留請求するか判断する
  4. 裁判官が勾留を認めると、原則10日間身体拘束される
  5. 必要に応じて、さらに最長10日間延長される

そのため、逮捕から起訴・不起訴の判断が出るまで、最長23日間にわたって身体拘束が続く可能性があります。

捜査の結果、不起訴や処分保留となれば釈放されますが、起訴された場合は略式裁判または正式裁判に進みます。

有罪判決が確定すれば前科がつき、罰金刑や拘禁刑などの刑罰が科される可能性もあります。

このように、20歳以上で逮捕された場合は、将来に大きな影響を及ぼす可能性があるので、早い段階で適切な対応を取ることが重要です。

18歳・19歳の場合|少年法に則って手続きがおこなわれる

18歳・19歳の大学生が逮捕された場合は、成人年齢に達していても、法律上は特定少年として扱われます

そのため、通常の成人事件とは異なり、原則として少年法に基づく少年事件として手続きが進みます。

逮捕後のおおまかな流れは、以下のとおりです。

  • 警察による取調べがおこなわれる
  • 原則48時間以内に検察官へ送致(送検)される
  • 検察官が24時間以内に勾留請求するか判断する
  • 家庭裁判所へ送致される
  • 必要に応じて「観護措置」が選択される
  • 少年審判がおこなわれる

成人事件との大きな違いは、観護措置が選ばれる可能性がある点です。

観護措置とは、家庭裁判所が必要と判断した場合に、少年を少年鑑別所へ収容する手続きです。

期間は原則2週間ですが、実務上は1回延長され4週間程度になることが多いです。

その後、家庭裁判所では裁判官や家庭裁判所調査官による面接・生活環境の調査などがおこなわれます。

面接や調査では、具体的に以下のような点が確認されます。

  • 事件の内容や反省状況
  • 家庭環境や交友関係
  • 学校生活の状況
  • 再犯のおそれ
  • 更生可能性

これらを踏まえて、少年審判を開くべきかどうかや、どのような処分が適切かが判断されます。

なお、調査の結果、審判不要と判断されれば、そのまま釈放されて事件が終了するケースもあります。

一方で、事件の内容が重大である場合には、検察官送致(逆送)がおこなわれ、通常の刑事裁判へ移行することもあります。

18歳・19歳で犯行に及んだ場合は、原則逆送対象事件の拡大や逆送決定後は20歳以上の者と原則同様に扱われるなど、17歳以下の者とは異なる取扱いがされます。

逆送後は、通常の刑事事件と同様に扱われますので、刑事裁判へ移行するケースもあります。

大学生が逮捕された場合に考えられる4つのデメリット

ここでは、大学生が逮捕された場合に想定される主なデメリットを紹介します。

1.長期間、身柄を拘束される可能性がある

20歳以上の大学生が通常逮捕された場合、勾留が認められると最長で23日間身柄を拘束される可能性があります。

18歳・19歳の場合も、勾留または勾留に代わる観護措置が取られることがあり、少年鑑別所に収容されるケースもあります。

この間は大学に通うことができず、出席はもちろん、試験やレポート提出に支障が生じかねません。

アルバイトをしている学生であれば、欠勤が続いてしまうこともあるでしょう。

家族や外部との連絡も制限されるため、学業や日常生活にも大きな影響が及びます。

2.起訴されて有罪判決になる可能性もある

検察官が起訴を決定した場合、事件は刑事裁判へ進みます。

刑事裁判で有罪判決が確定すると、罰金刑や拘禁刑などの刑罰が科され、前科がつきます

前科がつけば、将来の就職活動や資格取得に影響が及びかねません。

日本では、起訴された事件の有罪率は99%以上とされています。

起訴された時点で有罪となる可能性が極めて高いため、起訴を避けること、すなわち不起訴処分を目指すことが重要です。

3.校則によっては退学処分を下されてしまう

大学生が逮捕されると、校則の内容によっては退学処分になるリスクもあるでしょう。

もちろん、「逮捕=退学」と直ちに決まるわけではありません。

大学の懲戒処分は各学校の学則に基づいて判断され、公表されている場合もあれば、個別判断となる場合もあります。

しかし、20歳以上の大学生は通常の刑事事件として扱われるため、高校生以下と比べて厳しい判断がなされることもあります。

また、18歳・19歳の大学生であっても、逆送がされると、通常の刑事事件として扱われることになりますので同様です。

また、不起訴となった場合でも、大学独自の判断で処分が科される可能性も否定できません。

4.事件の内容によっては実名報道もありえる

事件の内容や社会的関心の高さによっては、報道機関によって実名で報道される可能性があります。

とくに重大事件や社会的影響の大きい事案では、成人であれば実名報道がされるケースもあるでしょう。

実名報道がされた場合、インターネット上に情報が残り続ける可能性もあり、将来的な進学や就職活動に影響を及ぼすおそれがあります。

大学生が捜査機関に逮捕されないための3つのポイント

大学生が犯罪行為をおこなってしまったとき、「できることなら逮捕は避けたい」と考えるのは当然のことです。

犯罪を起こした場合でも、必ずしも全てのケースで逮捕されるわけではありません。

ただし、殺人や放火などの重大犯罪、再犯の場合などは、逮捕を免れることが難しいケースもあります。

その前提を踏まえたうえで、逮捕の可能性を少しでも下げるために検討すべきポイントを整理します。

1.被害者に謝罪し示談の成立を目指す

逮捕を避けたい場合、示談交渉は重要な対応の一つです。

示談とは、被害者に謝罪し、示談金を支払うなどして当事者間で解決を図ることをいいます。

示談が成立すれば、被害届提出前であれば今後被害届提出を出さないように約束してもらうことができる場合もありますし、被害届提出後であれば被害届を取り下げてもらえる場合があります。

また、当事者間で解決していることや深い反省が示されていることは、逮捕後の起訴・不起訴の判断や裁判結果にも大きく影響します。

そのため、早い段階で適切に対応することが重要です。

2.捜査機関に発覚する前なら自首をおこなう

事件が発覚する前であれば、自首を検討することも一つの選択肢です。

自ら捜査機関に出頭し、事実を申告することで、反省の意思を示すことにつながりますし、逃亡や罪証隠滅の恐れがないこと示し、逮捕を避けることができる場合があります。

また、きちんと罪を認め、捜査に協力する姿勢を示すことは、処分判断に影響を与える重要な事情となり得ます。

ただし、自首のタイミングや方法によっては不利になることもあるため、慎重な判断が求められます。

3.刑事事件が得意な弁護士に相談・依頼する

逮捕を回避したいと考えるのであれば、まずは刑事事件に注力している弁護士へ相談することが重要です。

弁護士に具体的な事情を伝えることで、今後どのような流れが想定されるのか、どのような対応を取るべきかについて助言を受けられるでしょう。

また、弁護士は被害者との示談交渉を代行したり、捜査機関に対して逮捕手続を行わないよう働きかけをしたり、逮捕後も早期の釈放の実現や不起訴処分を得るべく意見書を提出したりすることが可能です。

早い段階で適切な対応を取ることで、逮捕や起訴の回避につながる可能性があります。

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大学生が犯罪をした場合に弁護士に相談・依頼するメリット

ここでは、大学生が弁護士に相談・依頼する主なメリットを整理します。

1.被疑者の年齢に応じたサポートをしてくれる

大学生であっても、20歳以上か18歳・19歳かによって手続きの進み方や重視されるポイントは異なります。

20歳以上の場合は、処分をできる限り軽減するための対応が重要になります。

一方、18歳・19歳の場合で、少年事件として扱われるときは、更生に向けた取り組みや生活環境の整備が重視されます。

他方、逆送され、通常の刑事事件として扱われる場合には、20歳以上の場合と同様に、処分をできる限り軽減するための対応が重要になります。

弁護士は、本人や家族と面談を重ねながら、今後必要となる対応を整理し、状況に応じた方針を示してくれます

自分だけでは判断が難しい場面でも、適切な道筋を示してもらえる点は大きなメリットです。

2.捜査機関に対する各種働きかけや被害者側との示談交渉をしてくれる

被害者がいる事件では、被害者側との示談が重要となります。

仮に、加害者本人が被害者側の連絡先を把握していた場合でも、加害者本人が被害者側と直接連絡を取ることで、さらに関係が悪化したり、被害者側がさらなる恐怖や怒りを感じてしまい逆効果となってしまうことが少なくありません。

そもそも、被害者側が加害者側との連絡を拒むケースもあります。

また、加害者本人が被害者側の連絡先を把握していない場合、捜査機関を通じて被害者の連絡先を伺う必要がありますが、捜査機関は通常、さらなるトラブルになることを防ぐため、加害者本人には被害者の情報を開示することを拒否することが多いです。

しかし、加害者が弁護士に示談交渉を含め刑事弁護を依頼した場合、当該弁護人であれば、被害者の意向により、捜査機関が被害者連絡先を教えてくれる場合もあります。

示談交渉においても、被害者側としては、加害者本人ではなく弁護士とであれば、ある程度安心して示談交渉に応じてくれる場合が少なくありません。

そのため、被害者側と示談交渉を成立させるためには、弁護士を通じた対応が重要になります。

弁護士が間に入ることで、冷静かつ適切な方法で示談交渉を進められます

謝罪の意思や反省の状況を、法律的に適切な形で伝えることも可能です。

また、捜査機関に対しては、必要に応じて意見書を提出するなど、本人の事情や今後の改善策を整理して伝えることもあります。

専門家が関与することで、不利な誤解を避けやすくなります。

3.大学に対して寛大な処分を求める意見書を提出してくれる

事件が大学に知られた場合でも、直ちに退学が決まるとは限らず、処分の内容は、本人に対する刑事処分の内容や、本人の反省状況、再発防止への取り組みなどを踏まえて判断されることがあります。

弁護士は、謝罪や被害弁償の状況、生活環境の改善、再発防止策などを整理し、大学に対して寛大な処分を求める意見書を提出することが可能です。

謝罪文の内容確認や、通院・更生プログラムへの取り組み状況の整理など、客観的な資料を整えることで、大学側に誠意と改善意思を伝えやすくなります。

さいごに|犯罪をした場合はすぐに「ベンナビ刑事事件」で弁護士を探そう

大学生が事件を起こしてしまった場合、その後の対応によって結果は大きく変わることがあります。

逮捕の有無や処分の内容、大学の対応などは、初期の動き方が重要なポイントになります。

一人で抱え込んで判断を誤ってしまうと、不利な状況につながるおそれもあります。

状況を整理し、今後取るべき対応を明確にするためにも、早い段階で刑事事件に詳しい弁護士へ相談することが大切です。

「ベンナビ刑事事件」では、刑事事件の対応実績がある弁護士を地域別に検索可能です。

電話相談やオンライン相談に対応している事務所もあるため、まずは情報を集めることから始めてみてください。

不安な状況だからこそ、適切なサポートを受けながら、冷静に次の一歩を考えていきましょう。

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この記事の監修者
須藤 泰宏 (東京弁護士会)
性犯罪・違法薬物所持などの事件に多くの解決実績を持つ。また、事件になる前に弁護士へ相談したい方のために、事件化前サポートプランを提供。専用チャットを開通するなど、密にやり取りしながら解決に当たります。
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編集部

本記事はベンナビ刑事事件を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ刑事事件に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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