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強制わいせつ罪は初犯でも実刑?執行猶予?解決のポイントや事例を解説
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強制わいせつ罪は初犯でも実刑?執行猶予?解決のポイントや事例を解説

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所
上田孝明 弁護士
監修記事
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強制わいせつ罪は、初犯の場合、執行猶予がつくケースが多いです。ただし、悪質と判断されれば、実刑判決が下される可能性もあります。

 

法定刑は6ヶ月以上10年以下の懲役刑しか定められていません

 

また、執行猶予がついて懲役刑が執行されなくても、前科はつくことになります。

 

しかし、起訴を回避したり、執行猶予がついたりするポイントがあります。

 

もし、ご家族や身近な人が強制わいせつ罪で逮捕されてしまった場合は、早い段階で対策を講じることをおすすめします。

 

この記事では、以下の点について解説しますので、参考にしてみてください。

 

  1. 強制わいせつ罪の初犯の量刑の相場
  2. 強制わいせつ罪解決のポイント
  3. 強制わいせつ罪初犯の裁判例など

 

逮捕後72時間以内の対応が今後の運命を左右します

強制わいせつで逮捕されると、次のようなリスクが想定されます。

 

  1. 最大23日間、身柄拘束される
  2. 仕事を解雇される恐れがある
  3. 懲役・前科がつく可能性がある

 

弁護士に依頼すると…

  • 早期釈放を目指し捜査機関と交渉してくれる
  • 不起訴を目指し、被害者との示談交渉をしてくれる

 

刑事事件では、逮捕後72時間以内の対応が重要です。

お住いの地域から強制わいせつ事件の解決実績がある弁護士を探し、刑事弁護を依頼しましょう。

 

強制わいせつ罪の罰則と初犯の量刑は?

ここでは、強制わいせつ罪の罰則や初犯の量刑相場、執行猶予、量刑が決まる基準などについて解説します。

 

強制わいせつ罪の罰則

強制わいせつ罪の罰則は、6ヶ月以上10年以下の懲役刑のみです。強制わいせつ罪は、暴行・脅迫を用いてわいせつな行為をした場合に成立します。

 

被害者が13歳未満である場合は、暴行・脅迫は犯罪成立の要件ではなく,同意があったとしても強制わいせつ罪に問われることになります。

 

痴漢行為の場合は、下着内部に侵入して触れることや,女性の胸を揉むなど,態様が悪質であれば該当します。

 

(強制わいせつ)

第百七十六条 十三歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、六月以上十年以下の懲役に処する。十三歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

引用元:刑法 第176条

 

強制わいせつ罪初犯は執行猶予?量刑は?

強制わいせつ罪は、初犯かつ犯行内容が悪質でなければ、多くの場合、執行猶予がつきます。

 

ただし、犯行内容が悪質だと判断されれば、実刑判決が下されることもあります。

 

初犯の量刑に相場はありません。事案によって大きく異なり、懲役刑の期間も6ヶ月~5年とさまざまです。さらに、量刑と情状(被告人の事情)によっては、執行猶予がつきます。

 

 

起訴

不起訴

行為の程度

行為の程度が悪質

悪質性が低い

刑事裁判

裁判が行われる

裁判が行われない

処分

実刑

執行猶予

不起訴

法定刑内で量刑が決定

裁判後ただちに刑務所に収監

執行猶予期間は刑の執行が猶予される

前科

前科がつく

前科がつく

前科がつかない

 

強制わいせつ罪で執行猶予がついた場合

執行猶予は、言い渡された判決が3年以下の懲役、禁錮または50万円以下の罰金である場合、情状によっては判決確定日から1年以上5年以下の期間内で刑の執行が猶予されます。(刑法 第25条)

 

例えば、判決が懲役1年だったとしても、執行猶予が3年と言い渡された場合、刑の執行は3年間猶予され、その間に再び罪を犯さなければ刑が執行されることはありません。

 

執行猶予がついた場合、実刑判決と異なり、裁判終了後ただちに刑務所に収監されることはありません。身柄が解放され、通常どおり生活をおくることができます。

 

ただし、この執行猶予の期間に再び犯罪を行って実刑判決に処せられると,執行猶予は取消され,猶予された刑も加算されて刑が執行されることになります。

 

【関連記事】

執行猶予の仕組みを分かりやすく解説|執行猶予獲得する方法

 

強制わいせつ罪の量刑基準

強制わいせつ罪における量刑の基準はこちらです。

 

  1. 行為の程度・悪質性
  2. 被害者が受けた被害の程度・結果の重大性
  3. 被害者との示談の成否
  4. 犯行の動機・経緯
  5. 計画性の有無
  6. 被告人の反省の程度

 

これらの事情を考慮し、過去の判例などを参考にして量刑が決定されます。「具体的にどの程度のことをすれば実刑になるんだろう」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。

 

次章で、強制わいせつ罪初犯の裁判事例をご紹介します。

 

強制わいせつ罪初犯の裁判事例

ここでは、強制わいせつ罪の初犯の裁判事例を紹介します。

 

初犯でも実刑判決が下された事例

保育園の児童に対して、下着の上から陰部に触れたり,自己の性器を握らせるなどのわいせつな行為をした保育士に、懲役1年4ヶ月の実刑判決が下されました。

 

抵抗できない幼児へのわいせつ行為は悪質で卑劣である点、保育士という立場にありながら、己の性的欲求を満たすための身勝手な動機に基づく犯行である点、事件後の被害者のショックは大きなもので,被害者の保護者に与えた精神的苦痛も見過ごすことはできない点から、刑事責任は相当に重いと判断されました。

 

前科前歴がないこと、被告人が反省していること、家族が監督を行うこと、仕事の解雇で一定の責任を取っているなどの情状を考慮しても、実刑は免れないものされ、上記の量刑が言い渡されました。

 

裁判年月日 平成29年 4月24日 裁判所名 宮崎地裁 裁判区分 判決

事件番号 平29(わ)19号

事件名 強制わいせつ被告事件

参考:文献番号 2017WLJPCA04246003

 

初犯で示談が成立・執行猶予がついた事例

児童に無理やりキスをした被告人に、懲役1年6ヶ月、執行猶予3年の判決が下されました。

 

被害者の抵抗を排して無理やり2回キスをした行為は卑劣で悪質、被害者も大きな精神的ショックを受け、人に怯えて生活をするようになるなど、結果も重大であるとしながらも、被告人に前科前歴がなく、示談金250万円を支払い、被害者側も宥恕(加害者を許すこと)の意思を示していることが考慮され、上記の量刑が言い渡されました。

 

裁判年月日 平成30年 2月26日 裁判所名 松江地裁 裁判区分 判決

事件番号 平29(わ)133号

事件名 強制わいせつ被告事件

参考:文献番号 2018WLJPCA02266006

 

上記の裁判事例は、いずれも強制わいせつ罪初犯に関するものですが、一方では実刑、もう一方では執行猶予という判決が下されています。

 

行為が悪質であれば実刑の確率は高くなりますが、示談が成立すれば実刑を回避できることもあります。

 

強制わいせつ罪解決のポイントは示談

強制わいせつ罪で不起訴処分となったり、執行猶予がついたりするポイントは、被害者との示談の成立です。

 

ここでは、示談成立の効果や強制わいせつ罪の示談金の相場、被害者と示談交渉をする方法などについて解説します。

 

被害者との示談成立が重要である理由

被害者との示談の成立は、当事者間の話し合いで事件が解決したと評価され、刑事処分においても情状として考慮されます。

 

示談が成立していることで、不起訴処分となったり、起訴されたとしても執行猶予がついて実刑が回避されたりする可能性が高まります。

 

示談が成立したからといって、必ず起訴されないとは限りませんが、少しでも実刑回避の確率を高めたいのであれば、示談交渉することをおすすめします。

 

強制わいせつ罪の示談金の相場

強制わいせつ罪の示談金は、生じた損害や被害者の処罰感情、被害者との交渉によって大きく異なりますが、おおよその相場は、30~100万円程度と思われます。

 

示談は被害者が応じない限り成立しませんので、場合によっては高額になるケースもあります。

 

【関連記事】

刑事事件加害者の示談|示談をする3つのメリットと注意点

 

被害者と示談交渉をする方法

被害者との示談交渉は、被害者に連絡を取り、直接交渉をすることになります。

 

しかし、被害者と面識があり、被害者も示談に応じたいと考えているケースでない限り、被害者の連絡先を知る方法はないでしょう。

 

捜査機関が加害者側に被害者の連絡先を教えることはないからです。

 

したがって、示談交渉は弁護士に依頼するのが一般的です。※

 

示談交渉を弁護士に依頼した方がよいケース

もしあなたが、次に当てはまるのであれば、示談交渉などを弁護士に依頼することをおすすめします。

 

  • 裁判になる前に解決したい
  • 前科をつけたくない
  • 実刑にならないよう執行猶予をつけてほしい

 

示談交渉では、被害者の連絡先がわかっても、被害者が示談交渉を拒否することもあります。

 

被害者が未成年であれば、示談交渉をする相手は保護者となりますが、いずれにしても被害者側の処罰感情が強いことは明白です。

 

弁護士を介して示談交渉を行うことで、被害者が納得のいく示談条件を提示してもらうなどして、示談に応じてもらう可能性を高めることができます

 

ただし、私選弁護人に示談交渉を依頼するのであれば、弁護士費用を負担する必要があります。

 

もし、依頼すべきかどうか判断がつかないのであれば、無料相談などを利用して、依頼すべきかどうか弁護士に相談してみることをおすすめします。

 

逮捕から起訴までには、長くても23日しかありませんので、早い段階で相談してください。

 

 

強制わいせつ罪で逮捕されてしまった場合の対応

強制わいせつ罪で逮捕・勾留された場合、勾留期間は10~20日間におよびます。この勾留満期までに、起訴・不起訴が判断されます。

 

逮捕から起訴されるまでは、長くても23日間しかないということです。

 

不起訴処分となる確率を少しでも高めたいのであれば、早い段階で弁護士に相談して、被害者と示談交渉を行うことをおすすめします。

 

また、起訴されても起訴勾留で身柄拘束が続く場合は、保釈請求を行い、保釈してもらう方法もあります。関連記事も併せてご覧ください。

 

【関連記事】

刑事事件の流れ|重要な48時間・72時間・23日以内の対応

勾留とは|勾留される要件と早期に身柄を釈放してもらうための対処法

保釈の条件と申請から保釈金を納めて解放されるまでの流れ

 

まとめ

もし、ご家族が逮捕されてしまった場合、初犯だから、反省しているから、そんなに重くはならないだろうと安易に考えるのは危険です。

 

今後の方針も含め、まずは弁護士に相談してみて、慎重かつ迅速に行動することをおすすめします。

 

『刑事事件弁護士ナビ』なら、無料相談を受けつけている弁護士事務所も掲載しています。

 

相談したからといって依頼しなければならないわけではありませんので、まずは相談だけでもしてみませんか。

 

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強制わいせつ罪で逮捕された後の流れと早期解決の為の対処法

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この記事の監修者
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所
上田孝明 弁護士 (東京弁護士会)
依頼者を第一に考え、適切な手続と結果にする為の刑事弁護に注力。厳しい立場に置かれているクライアントの力になり、不当な取り調べや失職などの不利益から守るために、逮捕前から裁判終了まで幅広く対応している。

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編集部

本記事は刑事事件弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※刑事事件弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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