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公開日:2019.5.9  更新日:2020.2.26

強制わいせつ罪で逮捕|罰則や類似の罪・早期解決の為の対処法とは

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
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2017年の法改正で性犯罪の厳罰化が進められ、強制わいせつ罪についても親告罪(被害者の告訴がなければ起訴できない犯罪)から非親告罪(被害者の告訴がなくても起訴できる犯罪)に変更されました。

 

この記事では、強制わいせつ罪について解説をするとともに、刑事手続の一般的な流れについて説明します。

 

万が一、ご自身またはご家族が罪を犯してしまった場合は、参考にしてみてください。

逮捕後72時間以内の対応が
今後の運命を左右します

強制わいせつで逮捕されると、次のようなリスクが想定されます。

 

  1. 最大23日間、身柄拘束される
  2. 仕事を解雇される恐れがある
  3. 懲役・前科がつく可能性がある

 

弁護士に依頼すると…

  • 早期釈放を目指し捜査機関と交渉してくれる
  • 不起訴を目指し、被害者との示談交渉をしてくれる

 

刑事事件では、逮捕後72時間以内の対応が重要です。

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強制わいせつ罪の被疑者としてとり得る対応

あなたが強制わいせつ罪の被疑者であると仮定して、まず検討するべきは以下の2つでしょう。

 

  • すぐに弁護士と接見する
  • 被害者との示談を検討する

すぐに弁護士と接見する

逮捕された場合には、まず弁護士を呼んで今後について相談することが重要です。

 

被疑事実を認めるのであれば示談等について相談する必要がありますし、否認するのであればどのように取調べに応じればよいかなどについて相談する必要があります。

 

なお、強制わいせつのような重大な犯罪の場合には以下の点を覚悟する必要があります。

 

  • 逮捕から最大23日間身柄を拘束され、起訴された場合は身柄拘束が更に続くこと。
  • マスコミにより実名報道される可能性があること

 

いずれのリスクも被疑者の生活に直接影響する事柄ですので、今後の身の振り方についてはできる限り早く弁護士に相談するべきでしょう。

 

なお、逮捕後は勾留されるまでは弁護士以外との接見が認められていません。そのため、逮捕後すぐに家族や周囲とコンタクトが取りたい場合は、弁護士を通じて行う以外に方法はありません。

 

【詳細記事】強制わいせつ事件が得意な弁護士とは?選び方や相談のコツを解説

 

被害者との示談を検討する

強制わいせつ罪のように被害者が存在する事件では、被害者との示談(和解)の有無が、今後の処遇に大きく影響する可能性があります。

 

そのため、被疑事実を認める場合には弁護士と相談して早期に示談交渉を進めることは多くの場合で適切と言えます。また、被疑事実を否認する場合でも戦略的に示談処理を行うということはあり得ます。

 

なお、強制わいせつのような深刻な事件の場合、弁護人を介さないで示談を成立させることは現実的に困難です。被害者は弁護人以外の被疑者関係者とは接触を拒むケースがほとんどかと思われます。 

 

そのため、強制わいせつ事件の場合に被害者と示談交渉をするのであれば、弁護人に示談処理を依頼する以外に方法はないと思われます。

 

【詳細記事】

刑事事件の示談を弁護士に依頼するメリット|選び方や費用相場も解説

刑事事件加害者の示談|示談をする3つのメリットと注意点

 

場合によっては起訴されないケースもある

もしも被害者との示談が成立した場合、検察官が示談成立の事実を重視して起訴しないという判断をする可能性があります。

 

しかし、強制わいせつ罪は非親告罪であり、被害者の告訴は必要ないため、示談が成立しても事案によっては起訴される可能性もあります。

 

仮に不起訴処分を臨むのであれば、示談交渉の成立は極めて重大な課題といえるでしょう。

 

逮捕された場合の身柄拘束期間

一般的に刑事事件で逮捕された場合、以下の図の流れで手続きが進められます。

 

強制わいせつは後日逮捕が多い

強制わいせつは現行犯という場合は少なく、被害者からの被害届を端緒に捜査が開始され、後日逮捕に繋がるケースが多いです。事件からどの程度経つと逮捕されるのかは、ケース・バイ・ケースでありなんともいえないところです。

 

なお、強制わいせつの公訴時効(起訴が可能な期間)は、犯罪行為時から7年間です。この期間が過ぎるまでは捜査機関に逮捕されて訴追される可能性は無くなりません。

 

逮捕から勾留|最長23日

逮捕されてから勾留が決定するまでの間は弁護士以外との接見ができません。上記の図の通り、逮捕から勾留請求までは最長72時間です。

 

逮捕、勾留された被疑者は、捜査機関の都合に従って取調を受けます。取調では供述調書が作成されますが、慎重に対応しなけれ自白ととれる供述調書や、過剰・誇張された供述調書が作成されてしまうということも否定できません。

 

したがって、強制わいせつ罪について認める・認めないに拘らず、供述は慎重に行うべきですし、場合によっては弁護人にアドバイスを求めましょう。なお、被疑者には黙秘権が保障されていますので、弁護士への接見まで何もしゃべらないという対応も可能です。

 

逮捕・勾留された場合、検察は勾留期間満期までに起訴か不起訴かを決めます。この期間は延長も含めると最大23日間ですが、被疑者弁護はこの逮捕・勾留期間中の活動が重要です。

 

示談は弁護人を通じて行う

上記の繰り返しですが、強制わいせつ罪について示談を進めたい場合には、弁護人を通じて行う以外に方法はありません。

 

強制わいせつ罪のような深刻な犯罪では被疑者は、身柄を拘束されているのが通常ですし、被疑者の家族のような被疑者側の人物は被害者側が接触を拒む可能性も高いです。

 

また、そもそも被害者の連絡先すら分からない場合には、弁護人以外が連絡先を知ることはまず不可能でしょう。したがって、示談処理を進めるのであれば、弁護人の力を借りるほかありません。

 

示談が成立すれば不起訴処分の可能性がある

2017年の法改正以降、強制わいせつ罪は非親告罪となったので、示談が成立すれば確実に不起訴処分になるというわけではありません。

 

しかし、非親告罪であっても検察官は示談が成立している事実を重要視しますので、示談成立の結果、起訴されないということはあり得ます。

 

起訴された場合は刑事裁判を受ける

強制わいせつ罪で起訴された場合、被疑者から被告人という立場になり、当該犯罪について有罪・無罪の判断をする刑事裁判を受けることになります。

 

このとき逮捕・勾留されていた場合、被告人となっても身柄拘束は続きます(被告人となったことで保釈を申請することができるようにはなります。)。

 

強制わいせつの罪の罰則・量刑

強制わいせつ罪で逮捕された場合は、どのような罰則・量刑が考えられるでしょうか。強制わいせつ罪の種類や、考えられる刑事罰をみていきましょう。

 

わいせつ罪の種類と刑事罰の量刑

強制わいせつ罪の法定刑は『6ヶ月以上10年未満の懲役刑』です。また、類似する性犯罪の刑事罰は、以下の通りです。

 

罪状

刑事罰

準強制わいせつ罪

6ヶ月以上10年未満の懲役刑

監護者わいせつ罪

6ヶ月以上10年未満の懲役刑

強制わいせつ致死傷罪

無期または3年以上の懲役

 

なお、痴漢事件の場合、態様が悪質でないものについては、通常は迷惑防止条例違反(6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金)として立件されますが、態様が悪質な場合にはより重い強制わいせつ罪として立件される可能性があります。

 

例えば、被害者の体を執拗に触り続けたような場合や下着の中に手を入れて触り続けたような場合は迷惑防止条例違反ではなく、強制わいせつで立件される可能性があります。

 

なお、上記犯罪の成立要件は下表のとおりです。

 

罪状

概要

準強制わいせつ罪

相手が抵抗不能な状態(例:泥酔で判断能力低下している、就寝中で動けない)でわいせつ行為をすること

監護者わいせつ罪

監護する立場にある者(親、養親、養護施設の職員)が保護している18歳未満の男女にわいせつ行為をすること

強制わいせつ致死傷罪

強制わいせつ等に及んだ結果、相手に怪我を負わせたり、死に至らしてしまうこと

 

有罪判決でも刑務所に収容されないケース

刑事裁判で有罪判決をうけたとしても、必ず刑務所に収容されるわけではありません。強制わいせつ罪の場合、理論上は執行猶予を付けることが可能です。

 

実際に、執行猶予付き判決が下されるというケースもあります。例えば、以下のようなケースでは執行猶予付き判決となる可能性もあると思われます。

 

  • 初犯であり、行為態様が悪質ではない
  • 被害者と示談が成立している

 

もちろん強制わいせつ罪はそれ自体深刻な犯罪であるため、上記のような場合でも実刑判決となる可能性はあります。

 

【詳細記事】

強制わいせつ罪は初犯でも実刑?執行猶予?解決のポイントや事例を解説

 

強制わいせつ罪に関するQ &A

強制わいせつ罪は重大な犯罪であると同時に、完全に理解をするのが難しい刑法のひとつです。対象の年齢や同意の有無により、対応が変わります。

 

どこまでやってしまうと強制わいせつ罪にあたるのかについて、議論されることがありました。それぞれ確認しておきましょう。

 

同意があっても強制わいせつ罪に問われる?

強制わいせつ罪に問われるかどうかはその状況や相手の年齢によって異なります。13歳以上とのわいせつ行為は、相手の同意があれば強制わいせつ罪は成立しませんが、青少年保護育成条例違反など別の犯罪が成立する可能性があります。

 

他方、13歳未満に対するわいせつ行為は、相手の同意があったとしても強制わいせつ罪が成立します。

 

なお、相手が酩酊状態など抵抗不能の状態でわいせつな行為をすれば、準強制わいせつ罪が成立し得ます。この場合は相手が抵抗不能な状態にあったかどうかが重要です。

 

キスや抱きつきだけでも罪に問われる?

状況や相手との関係性を考慮した上でケース・バイ・ケースの判断となります。この場合でも強制わいせつ罪が成立する可能性もあるのです。

 

裁判年月日 平成30年 2月26日 裁判所名 松江地裁 裁判区分 判決

事件番号 平29(わ)133号

事件名 強制わいせつ被告事件

参考:文献番号 2018WLJPCA02266006

 

強制わいせつ罪と強制性交等罪(強姦罪)はどう違う?

強制わいせつ罪と同じく、相手への暴力や脅迫を伴う性犯罪に、強制性交等罪があります。

 

この2つを分ける大きな違いは、性行等の有無です。性交等が行われれば『強制性交等罪』、これがなくわいせつ行為に留まれば『強制わいせつ罪』です。

 

以下の記事で、それぞれの違いについて詳しく解説しています。

 

【詳細記事】暴力的性犯罪の種類と概要と量刑

 

まとめ

強制わいせつ罪は非常に重い刑罰が予定された深刻な犯罪です。そのため、たとえ初犯であっても実刑判決を受けてしまうこともあります。

 

仮に同罪の被疑者・被告人という立場となった場合は、弁護人とよくよく相談した上で今後の身の振り方をよく考えましょう。

 

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。
編集部

本記事は刑事事件弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※刑事事件弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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