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供述調書とは?作成の流れやその後の使われ方、サインする際の注意点を解説

供述調書とは?作成の流れやその後の使われ方、サインする際の注意点を解説

供述調書は、警察官や検察官が被疑者・参考人の供述を記した公式文書です。

その後の刑事手続きにおいても、供述調書は重要な証拠として扱われます。

供述調書に一度署名・押印してしまうと原則として訂正できないため、弁護士のアドバイスを受けながら、細かく内容を確認することが重要です。

本記事では、供述調書の役割や作成までの流れ、署名・押印する際の注意点などを解説します。

取調べや供述調書に関して弁護士に相談するメリットなども詳しくまとめているので、ぜひ最後まで目を通してみてください。

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目次

供述調書とは?

供述調書は、その後の刑事処分を大きく左右する重要な書類です。

まずは、供述調書の役割について詳しく解説します。

供述調書は被疑者・参考人などの発言が記録された公式文書

供述調書とは、警察官や検察官などが被疑者・参考人から聞き取った内容を記録した書面のことです。

単なるメモではなく、刑事訴訟法に基づく公的な文書として作成されます。

供述調書には、作成日時や供述者の署名・押印のほか、以下の内容が記載されます。

  1. 身上・経歴
  2. 犯行の具体的な方法・手段
  3. 犯行時の状況(日時・場所・関係者など)
  4. 犯行後の行動
  5. 被害者や共犯者との関係
  6. 犯行についての認識や反省の有無 など

基本的には、取調官の質問に答える形で供述内容が記録されていきます。

【供述調書の記載例】
私は、◯月◯日午後◯時◯分ごろ、東京都◯◯区◯丁目◯番の雑居ビル5階の飲食店「◯◯」で従業員の男性を酒に酔っ払い殴ってしまいました。事件当時、ビール5杯を飲んでいました。男性従業員と私の面識はありませんでしたが、すれ違いざまに肩がぶつかり、口論になったことが暴行のきっかけです・・・

なお、話した内容すべてが記録されるわけではなく、取調官が必要と判断した部分だけが整理される点に注意が必要です。

供述調書は刑事手続きにおける証拠のひとつとなる

供述調書は、刑事手続きにおける重要な証拠となります。

つまり、起訴・不起訴の判断や後の裁判に大きな影響を与えるということです。

特に裁判では被告人や参考人の供述内容が重視される傾向にあり、被告人の供述調書は証拠としての強い効力を持ちます。

自身に不利な供述調書が作成されてしまうと、不当に重い刑罰を受ける可能性も否定できません。

詳しくは後述しますが、黙秘権を行使したり、訂正を求めたりしながら、不利な供述調書を作成させないことが重要です。

供述調書が作成されるまでの流れ

供述調書は、取調べの中で段階的に作成されます。

以下では、一般的な供述調書作成の流れをみていきましょう。

1.弁解録取書の作成|被疑者の主張が簡潔に記載される

取調べが始まると、まず被疑者の主張が弁解録取書に記載されます。

捜査機関は被疑者を取り調べる際に、必ず弁解の機会を与えなければなりません。

弁解録取書の作成も、刑事訴訟法で義務づけられているものです。

具体的には「〇〇の疑いがあるが、何か言い分はあるか」と聞かれ、被疑事実を認めるか否認するかに関する被疑者の主張が記録されます。

弁解録取書は比較的簡潔な書面で、10分程度の会話内容が1〜2ページ程度にまとめられることが一般的です。

ただし、弁解録取書も証拠として用いられることがあるので、安直な発言は控えるようにしてください。

2.身上経歴に関する調書の作成|職業や家族関係などが記載される

事件の内容とは別に、警察が被疑者自身の情報を整理した、身上経歴に関する調書を作成します。

検察官や裁判官が被疑者(被告人)の人物像を把握し、処分を決定する際の参考資料となるものです。

身上経歴に関する調書には、以下のような項目が記載されます。

  • 本籍・住所・家族構成
  • 学歴・職歴
  • 収入・資産状況
  • 前科・前歴の有無
  • 生活状況や交友関係
  • 入れ墨の有無等の身体的特徴 など

例えば、初犯であることや安定した職業に就いていることなどは、量刑を決める際に有利に働く可能性があります。

なお、身上経歴に関する調書は供述調書のひとつであり、被疑者が署名・押印した時点で証拠として扱われます。

3.供述調書の作成|犯行状況などが被疑者の視点で記載される

取調べでは、取調官が事件の詳細を被疑者から聞き取り、メモに書き出していきます。

そして、取調べの終盤にメモを確認しながら、被疑者目線の一人称で供述調書が作成されるケースが一般的です。

取調官がストーリー仕立てで犯行状況を語り、別の職員がパソコンで入力していきます。

取調べの内容や回数によっては、供述調書が複数回作成されることもあります。

供述調書が一通り作成し終わると確認を求められるので、自身の記憶と異なる部分や納得できない部分がある場合は訂正を求めましょう

訂正がなされない場合は、署名・押印を拒むことをお勧めします。

最終的に被疑者が署名・押印した時点で、正式に供述調書が完成します。

供述調書が作成される際に知っておくべき注意点

供述調書は、その後の刑事処分を大きく左右する重要な文書です。

以下では、供述調書作成時に特に注意すべき3つのポイントを解説します。

書き方のニュアンスで犯行の印象が大きく変わる

供述調書に使用される言葉のニュアンス次第で、犯行の印象は大きく変わります。

供述調書は取調官によって作成されるものであり、自分自身の意図が必ずしも正確に反映されるとは限りません

例えば、「相手に注意した」という発言が「相手を恫喝した」と表現されたり、「少しお金に困っていた」が「金に窮して犯行に及んだ」と記載されたりするケースです。

発言の一部が省略されたり、言い回しを変えられたりすることで、起訴・不起訴の判断や判決に悪影響を与える可能性も十分あります。

供述調書を確認する際には、一言一句を慎重に確認することが重要です。

不利になるような供述を誘導されることがある

取調べでは、不利になるような供述を誘導されることがある点にも注意が必要です。

例えば、「そういう状況に追い込まれたら、普通は〇〇しますよね?」と質問され、「そうかもしれませんね」などと返答すると、供述調書に「私は〇〇をしました」と記載されるおそれがあります。

意図的な誘導に対しては、自身の認識と異なる点を冷静に指摘し、安易に同意しないことが重要です。

わからないことや覚えていないことを質問された場合も、曖昧な発言はしないようにしましょう。

署名・押印してしまったら原則としてやり直しができない

一度、供述調書に署名・押印をしてしまうと、原則としてやり直しはできません

署名・押印は、供述調書に記載された内容に間違いがないことを認める法的な意思表示です。

あとから内容の訂正や撤回を求めても受け入れられず、自身に不利な供述が残ってしまいます。

そのため、自身の記憶と異なる部分や納得できない記載内容がある場合は、絶対に署名・押印をしないでください

小さな疑問や違和感がある場合も署名・押印は保留し、弁護士に相談することをおすすめします。

供述調書を作成する際に重要な3つのポイント

ここでは、自身にとって不利な供述調書の作成を回避するためのポイントを解説します。

被疑者自身がどのように対応するかで、供述調書の内容は大きく変わることを念頭に置いておきましょう。

黙秘権を適切に行使する

取調べを受ける際には、黙秘権を適切に行使しましょう。

黙秘権とは、言いたくないことを言わなくてもいい権利のことです。

黙秘権は法律で保障された権利であり、刑事手続きのあらゆる段階で行使できます。

質問に答えたくない場合は、取調官に対して「黙秘します」と伝えてください。

ただし、黙秘権を行使することで、余計な疑いをかけられる可能性もゼロではありません。

そのため、黙秘するタイミングについては、弁護士と相談しながら判断することをおすすめします。

自身の認識と供述書の内容に食い違いがあれば訂正を求める

供述調書の読み聞かせや閲覧の際に、自分の話した内容と少しでも異なる点があれば、必ずその場で訂正を申し出てください

訂正せずに署名・押印してしまうと、たとえ真実が記載されていなくても、証拠として扱われる可能性があります。

実際、事実関係が捻じ曲げられていたり、言っていないことが追加されていたりするケースは少なくありません。

取調官は訂正の申し出に応じる義務があるので、遠慮なく意見を伝えましょう。

内容に納得できなければ署名・押印を拒否する

供述調書の内容に納得できない場合は、署名・押印を拒否してください

署名・押印は、供述調書の内容に間違いがないことを認める行為です。

誤った情報が記載されていたとしても、あとから撤回・訂正することはできません。

署名・押印を拒否した場合は、調書の末尾に「供述者は署名押印を拒否した」などと記載されるケースが一般的です。

調書そのものは作成されますが、証拠能力は原則として認められません

ただし、署名・押印を拒否すると取調べが長引いたり、取調官の心証を悪くしたりする可能性もある点には注意が必要です。

取調べ・供述調書の作成時には弁護士のサポートが必要不可欠

取調べや供述調書の作成時には、専門的な知識を持つ弁護士のサポートが必要不可欠です。

ここでは、弁護士に相談・依頼するメリットを解説します。

供述調書の内容を確認してもらえる

弁護士に相談・依頼すれば、供述調書の内容を確認し、不利に働く表現がないかを法的な観点から判断してくれます。

そのうえで、訂正を求めるべきかどうか、署名・押印していいかどうかについても的確にアドバイスしてくれるはずです。

ただし、弁護士が取調べに立ち会うことは基本的に認められません。

読み聞かせや閲覧の機会に気になる点をメモしておき、弁護士と接見するタイミングで相談することになります。

不当な取調べに抗議してくれる

不当な取調べがおこなわれたときは、弁護士が代理人として抗議し、是正を求めてくれます

例えば、長時間の取調べがおこなわれた場合や、被疑者に対して過度な心理的圧力がかけられているような場合です。

担当の取調官だけでなく、警察・検察の組織に対して抗議書を出すこともあり、被疑者本人が抗議するよりも強い牽制効果が期待できます。

不当な扱いを受けたときは、取調べのスケジュールや取調官の言動などをメモしておくとよいでしょう。

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供述調書に関してよくある質問

最後に、供述調書に関してよくある質問に回答します。

同様の疑問を感じている方は参考にしてください。

作成された供述調書の内容をあとから自分で確認(開示請求)できますか?

警察や検察で捜査がおこなわれている間は、被疑者自身が請求しても、供述調書が開示されることはありません

内容を確認できるのは、署名・押印前の読み聞かせ・閲覧のときだけです。

しかし、検察官によって起訴された後であれば、弁護人は証拠として提出される予定の供述調書を事前に入手できます。

また、裁判で供述調書が朗読されることもあるため、事実と異なる場合は、その旨を法廷で主張してください。

供述調書は第三者も閲覧できますか?

供述調書は、原則として非公開です。

重要な個人情報・捜査情報が記載されているため、家族や報道機関などが請求しても閲覧することは認められません。

ただし、法廷で供述調書が読み上げられた場合、傍聴している人は誰でもその内容を聞くことができます。

裁判が確定したあとは、正当な理由がある場合に限り、供述調書を含む事件記録の閲覧が可能です。

なお、性犯罪などのプライバシー性が高い事件では、事件記録の閲覧が制限されることもあります。

嘘の供述をしてしまった場合は罪に問われますか?

被疑者自身が嘘の供述をしても、罪になることはありません

しかし、取調べで嘘をつくリスクは非常に高いです。

嘘がバレると反省していないと判断されたり、その後の供述を信用してもらえなくなったりします。

その結果、逮捕・勾留されたり、起訴されたりする可能性も否定できません。

正直に話すかどうか迷ったときには、黙秘権の行使をおすすめします。

なお、他人の犯罪について参考人として嘘の証言をした場合は、罪に問われる可能性があるので注意してください。

参考人として呼び出しを受けたのですが協力したほうがいいですか?

警察からの呼び出しには、基本的に応じたほうがよいでしょう。

捜査の進展に協力できるだけでなく、自分自身の疑いを晴らすためでもあります。

呼び出しを頑なに拒否していると、あらぬ疑いをかけられる可能性もあるので注意してください。

ただし、事情聴取の結果、重要参考人とみなされると逮捕されるリスクもあるので、あらかじめ弁護士に相談しておくことをおすすめします。

供述調書の重大性を理解したうえで取り調べに臨もう!

供述調書は刑事裁判における重要な証拠となるため、記載内容が適切かどうかを入念に確認しておく必要があります。

しかし、精神的に追い込まれている状況で、冷静な判断を下すことは簡単ではありません。

取調べや供述調書の作成に関して少しでも不安がある場合は、弁護士に相談・依頼してください。

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この記事の監修者
豊田 雄一郎 (東京弁護士会)
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編集部

本記事はベンナビ刑事事件を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ刑事事件に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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