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公開日:2021.9.7  更新日:2021.9.7

「本番行為」は犯罪?デリヘルでの本番行為で起きるトラブルと対処方法

一歩法律事務所
南 陽輔
監修記事
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デリヘル等の風俗を利用した場合に、風俗嬢と合意の上で本番に及んだ場合、何らかの罪に当たるのでしょうか。

結論から言うと、真に合意の上で行った場合には、利用者側(客側)には犯罪は成立せず、罰せられることはありません。ただ、女性従業員から同意がないのに無理やり本番を行ってしまうと、強制性交罪で罰せられることになります。

また、本番に至らなくても、強引な要求は強要罪に当たりかねません。本記事では、風俗を利用した際の本番行為について、法律的な視点で解説します。

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「本番行為」とは何を指すのか?

一般的に「本番行為」とは、男性器を女性器に挿入することをいいます。このとき、男性が射精したかどうかは関係ありません。挿入した時点で「本番行為」に当たります。

これに対して、女性従業員が性器等の身体を男性性器に押し当てて、圧迫・摩擦する、いわゆる「素股」と言われる行為は、性器を挿入するものではないので、本番行為には当たりません。口や手で男性器を刺激する「口淫」、「手淫」も本番行為には当たりません。

風俗店の種類で言えば、ソープランドでは「客と風俗嬢の”自由恋愛”」という建付けの元で本番行為が行われており、本番行為が可能であることを売りにしているケースがあります。

しかし、本来はソープランドのみならず、「ファッションヘルス」等の店舗型風俗店や「デリヘル」等の派遣型風俗店等の性的サービスを提供する風俗店では、店の種類を問わず「本番行為(を伴う売春)」が法的に禁止されています。

「本番行為」は「売春防止法」違反

本番行為は、男性器を女性器に挿入する行為です。本番行為を売りにすることは、望まない妊娠を招いたり、性病が蔓延したり、社会全体の善良な性風俗が乱れることとなります。特に、女性の尊厳を損なうものでもありますから、社会全体として、本番行為を業とする、いわゆる「売春」は禁止されました。こうして成立したのが「売春防止法」です。

売春防止法では、「売春」とは、対償を受け、または受ける約束をして不特定の相手と性交することをいうと定義され(売春防止法2条)、「何人も、売春をし、またはその相手方となってはいけない」と定められています(同3条)。つまり、売春防止法では、売春をすることを禁止し、また、その相手となることも禁止しています。

デリヘル等で女性従業員と本番行為に及ぶことは、お金という「対償」を受けて、客という不特定の相手と性交することですので、法的には売春防止法に違反する行為ということになります。

法律上は客側が罰則を受ける規定はない

本番行為は、売春防止法によって禁止される違法行為です。売春防止法3条は、売春する側、その相手方(買春する側)の双方に対して、売春を行ってはいけないとしています。

ただ、売春防止法には、この3条に違反した者に対する罰則が定められていません。売春防止法が罰則を設けているのは、売春を目的とする勧誘行為、売春のあっせん行為、売春の場所を提供する行為等であり、売春の相手方となった者(風俗店の利用客)を罰する規定がありません。

つまり、客が女性従業員と合意の上で、あるいは同意を得て本番行為に及ぶことは、売春防止法に違反する違法行為ではあるものの、罰則を受けることはないということです。

仮に風俗店を利用している最中に警察が売春防止法違反の容疑で風俗店を摘発し、踏み込んできた場合でも、客側は事情を聴かれるだけで、売春防止法違反で逮捕されることはないでしょう。

「強制性交等」に該当すれば刑罰の可能性もある

売春防止法に罰則がないからといって、本番行為に及ぶことはやめておいたほうが良いでしょう。

まず、大前提として、売春防止法には罰則規定がないというだけであり、違法行為であることに変わりありません。また、「女性従業員との合意・同意がある」から、罰則が適用されないだけです。

女性従業員との合意・同意がなく、本番行為を行ってしまった場合には、いわゆるレイプとして、強制性交等罪(刑法177条)により処罰される可能性(危険性)があります。強制性交等罪は懲役5年以上の有期懲役と定められており、とても重い犯罪です。

さらに、女性従業員に何らかの怪我をさせてしまった場合には強制性交等致傷罪(刑法181条)という、より重い犯罪に当たる可能性(危険性)もあります。なお、かつては「強姦罪」という表現でしたが、法改正されて「強制性交等罪」といいます。

(強制性交等)

第百七十七条 十三歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛(こう)門性交又は口腔(くう)性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、五年以上の有期懲役に処する。十三歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。

引用:刑法

女性従業員の合意・同意がなく本番行為をすること(性器を挿入すること)は、強姦・レイプであり、強い処罰を受けることになります。さらに、その際に暴行を加えて怪我をさせると、より重い強制性交等致傷罪(刑法181条)により処罰されることになります。

また、女性従業員が拒否しているのに本番行為を無理やりしようとした場合でも、強制性交未遂罪(刑法177条・180条)や、強要罪(刑法223条)で処罰される可能性もあります。

自分は合意の上と認識していても、女性従業員はそう思っていない可能性もあります。女性従業員との合意があったかどうかは、密室での二人の間だけの出来事ですので、立証が非常に難しい面があります。被害者となる女性従業員側の言い分が信用されやすい傾向にありますので、合意があったとしても本番行為は避けたほうが良いと言えます。

実際に本番行為に及んで処罰された例としては、俳優が派遣マッサージを利用した際に女性従業員の同意なく性交したものとして強制性交罪で逮捕されたケースが挙げられます。このケースでは派遣マッサージですので、デリヘルとは違いますが、同意を得ずに性交(本番行為)をしたという点で同じです。その俳優は最終的には懲役4年の実刑判決を付けました。このケースは、俳優が行ったものだったのでニュースになりましたが、実態として、同意なく本番に及んだことで強制性交等罪として逮捕されるケースというのは多数あります。

「本番行為」に関するトラブルと適切な対処方法

風俗店で本番行為を行った場合、具体的にどのようなトラブルが発生する可能性があるのでしょうか。

トラブルの種類と、それぞれの適切な対処法を紹介していきます。

罰金の支払いを言い渡された

合意の上で本番行為に及んだ場合に、風俗店から「うちでは本番は禁止している。罰金を支払え」と言われることがあります。風俗店によっては、店側で罰金表を作っていて、その罰金表を示して「うちの店では本番行為はこのように罰金が決まっているから支払え」と言ってくるケースもあります。また、風俗店利用時にサインさせられる誓約書に不当な高額な罰金が記載されていて、後からその誓約書に基づいて罰金を支払えと請求されるケースもあります。

しかし、そうした罰金制度は風俗店側が独自に決めたものであり、法律的な効力はありません。そのため、店側の要求通りの金額の支払義務は発生しません。そもそも女性従業員と合意の上で本番行為をしたのであれば、罰金の支払い義務自体が生じない可能性があります。

また、もし合意があるか疑わしい状態で本番行為をしてしまった場合には、慰謝料などを支払う必要があるかもしれません。その場合に、本人だけで話してしまうと、風俗店側からの不当に過大な要求に応じざるを得なくなることもあります。その場ですぐに支払わず、弁護士に相談することがおすすめです。

損害賠償や慰謝料を請求された

本番行為について、風俗店や女性従業員から損害賠償や慰謝料名目で金銭を要求されるケースもあります。

しかし、女性従業員との間で合意があり、合意の上で本番行為を行ったのであれば、損害賠償や慰謝料の支払義務は発生していない可能性もあります。

]まずは冷静になって、すぐにお金を支払ったりせず、弁護士に相談しましょう。

示談金の支払いや示談書の締結を迫られた

合意の上で本番行為をした場合でも、後から、合意なく無理やりされたといって、示談金の支払いを求められたり、風俗店側が作成した示談書に署名捺印するように迫られたりするケースもあります。風俗店側は自身の落ち度などは考慮せずに一方的で不当な内容の示談を成立させようとしてくることもあるでしょう。

店側が実態として女性従業員に本番行為を指示していることもあるかもしれません。合意の上で本番行為に及んだのに、示談書の内容としては無理やり本番行為に及んだ等、事実に反することが示談書に記載されていることもあります。

示談書に安易に署名捺印してしまうと、後からひっくり返すのが難しくなってしまいます。すぐに示談金を支払ったり示談書に署名捺印したりせずに、弁護士に相談するようにしましょう。

「警察に通報する」と脅された

風俗店側から「警察に通報する」と脅されるケースもあります。しかし、合意の上で本番行為に及んだ場合には、売春防止法で処罰されるのは風俗店側です。客は罰せられることはありません。

したがって、合意の上で本番をした場合には、全く脅しになっていないと言えます。ただし、風俗店側としては、合意なく無理やりされたと主張するかもしれません。もし、合意なく本番をしたと認定されると強制性交罪等で処罰されかねませんので、あまり強硬な姿勢を見せるのも得策とは言えません。

「警察に通報する」と脅された場合でも、風俗店側の言い分をそのまま認めることはせず、また、逆上したりして口論したりもせず、いったん冷静になり、後日回答すると言ってその場を収め、弁護士に相談するようにしましょう。

「家族や勤め先にバラす」と脅された

風俗店側から、合意なく本番行為されたとして、慰謝料の支払いを求め、その中で「家族や勤め先にばらすぞ」と脅してくることもあります。しかし、風俗店としてはお金を払わせたいというのが本心であり、家族や勤務先に連絡することにメリットは何もありません。

脅しで言っているだけに過ぎないので、まずは冷静になって、弁護士に相談するようにしましょう。

女性従業員が妊娠してしまった

合意の上で本番行為に及んだ場合であっても、後から「風俗嬢が妊娠したから中絶費用を支払え」等と要求されることがあります。しかし、勤めている女性従業員は日常業務として本番行為を行っている可能性があり、つまり、妊娠が事実だとしても、父親が誰かは分かりません。また、そもそも妊娠すらしておらず、お金をだまし取ろうとしているだけの可能性もあります。

ただ、女性従業員が本当に妊娠していて、出産後にDNA検査を行ってみると、本当に父親であったという可能性も否定はできません。その場合には、法律上は養育費の支払義務が生じてしまいます。風俗店での性行為であったとしても、法律上の扶養義務は免れられません。

もし、「従業員の女の子が妊娠した」と言われた場合には、本当に妊娠しているのか、妊娠しているとしても父親の可能性があるのかなど、慎重に検討する必要があります。ご自身では判断がつきにくいことですので、弁護士に介入してもらい、風俗店・女性従業員と交渉してもらうようにしましょう。

本番行為に関するトラブルに弁護士が介入するメリット

合意の上で本番行為に及んだ場合には原則として慰謝料等の支払義務は発生しません。合意があった場合に、風俗店側が後から合意がなかったとして慰謝料等を請求してきた場合には、弁護士に相談しましょう。合意があったことをどのように証明するか、風俗店側の主張をどのように崩すかということを弁護士が助言してくれます。また、風俗店側との交渉をすべて弁護士に任せることもできます。

社会から咎められることではありますが、合意がない場合や、合意があったといえるか微妙な場合、半ば強引に本番行為をしてしまった場合もあるかもしれません。そのようなケースでも同様に、弁護士に相談し、風俗店との交渉を弁護士に依頼するメリットは十分にあります。具体的には、以下の通りです。

適正な条件で示談を結ぶことができる

弁護士は、依頼者のために最善を尽くしてくれます。合意がないまま本番行為を行った等、法律的には慰謝料の支払義務が発生してもやむを得ない事案であっても、風俗店側の管理体制の不備を指摘したり、依頼者の反省を示したりして、できる限りの減額交渉を行ってくれます。

また、強要罪や強制性交等罪で告訴されてもおかしくない事案でも、弁護士は依頼者のために風俗店側と交渉し、被害届や告訴をしないよう主張します。既に告訴されて刑事事件になっている場合には女性従業員の心情に最大限の配慮を図り、風俗店の処罰感情を和らげて不起訴処分を目指します。このように、刑事事件のことにも配慮して示談交渉を行います。

慰謝料の金額をできるだけ下げたり、示談書の内容に「刑事処分は求めない」等の言葉を入れたりするなど、適正な条件での示談を結べるよう、弁護士が尽力してくれます。

家族や職場にバレないように解決できる

弁護士が代理人となった場合には、相手方である風俗店、女性従業員は、弁護士を介してしか連絡できず、直接連絡が禁止されることになります。風俗店側が家族や職場に連絡したりすることは、風俗店側にとって違法行為となる旨を弁護士が風俗店側に警告してくれますので、家族や職場に知られることなくトラブル解決が図れるようになります。弁護士からの連絡方法も、自宅への電話や郵送は控えてほしい旨を予め伝えておけば、携帯電話にだけ連絡するなど、連絡方法に配慮してくれます。

トラブルが再燃するのを防止できる

弁護士が代理人となり、風俗店側と示談する場合、ほぼ間違いなく、示談書の内容に清算条項を盛り込みます。清算条項とは、示談の成立によりお互いに何らの債権・債務もないことを確認するというものです。

この条項があることにより、示談後に風俗店から別の理由で慰謝料を求められたりすることを防止することができます。

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実録!風俗店での本番行為強要に関して弁護士に相談が寄せられたケース

実際に私へ寄せられた内容になりますが、デリヘルを利用した際に、「風俗嬢にいわゆる素股をしてもらっていたところ、意図せずに膣内へ挿入してしまい、すぐに局部を抜いたが風俗嬢から慰謝料を請求された」というご相談を受けたことがあります。

密室での出来事なので何とも言えませんが、意図せずに挿入された場合には故意がありませんので、強制性交等罪にはあたらず、法理的には犯罪が成立しない旨を告げるなどして交渉しました。

最終的には示談金として数万円を支払うことで示談が成立しました。示談書を作成し、その内容に「刑事処分は求めない」という旨とお互いに何ら請求しないという清算条項を入れて解決に至っています。

まとめ

風俗店で合意の上で本番行為に及んだ場合、客側は売春防止法で罰せられることはありません。

しかし、本当に合意があったとしても、その後に合意はなかったとして女性従業員が金銭を要求してきたり、望まない妊娠をさせてしまったりと、トラブルになってしまうリスクがあります。また、合意がない状態で本番行為に及んだ場合は、強制性交罪等の重い罪が科せられます。

このようなリスクを考えると、合意があったとしても本番行為は避けたほうが良いと言えるでしょう。

押さえておきたいポイントは、以下の通りです。

  • 風俗店での本番行為は、売春防止法に違反する行為だが、真に合意・同意があるなら客側は罰せられない
  • ただ、本番行為を無理に迫ることは強要罪にあたり、合意・同意なく本番を行うと強制性交等罪に問われる
  • 本番行為をめぐりトラブルになった場合は弁護士に介入してもらい、早期解決を図る
この記事の監修者を見るChevron circle down ffd739
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この記事の監修者
一歩法律事務所
南 陽輔 (大阪弁護士会)
大阪大学法学部卒業。法律事務所に12年勤務した後、2021年3月独立開業。いわゆる「町弁」として、労働トラブルや、離婚トラブル等の一般民事事件全般、刑事事件トラブルなどを主に取り扱っている。
編集部

本記事は刑事事件弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※刑事事件弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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