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リベンジポルノで逮捕されるケースと逮捕事例|逮捕から判決までの流れも解説

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リベンジポルノで逮捕されるケースと逮捕事例|逮捕から判決までの流れも解説

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第三者の性的画像をインターネットなどに投稿すると、リベンジポルノ防止法(私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律)違反に問われ、逮捕、処罰される可能性があります。

リベンジポルノと聞くと一般的に、元交際相手や交際中の相手の写真を嫌がらせ目的や復讐・仕返し目的でネット上に流出・拡散させる行為をイメージするかもしれません。

このようなケースももちろん、面識のない人物の性的な画像を公開しても、リベンジポルノの容疑で逮捕される可能性があります。

つまり、人の性的な写真をインターネット上に1枚でもアップロードするだけで、逮捕される可能性があるのです。

もしも逮捕後に起訴されると99%の確率で有罪となり、前科がつくのが日本の刑事事件です。しかし、逮捕後でも不起訴処分を獲得し、前科を回避する手段がないわけではありません。

この記事では、あなたがリベンジポルノの加害者となった場合のリスク、逮捕後の適切な相談先などについて解説します。

性的画像の投稿に心当たりがあり不安な方、性犯罪で逮捕されて前科をつけたくない方、またそのご家族の方は最後までご覧ください。

人の性的画像・動画をネットに投稿した方へ

人の性的な画像をSNSや掲示板に投稿する行為は3年以下の懲役。または50万円以下の罰金に該当する犯罪です。

もしもあなたが「罪を軽くしたい」「犯した罪を不特定多数に知られたくない」と、考えるなら弁護士に相談してください。弁護士はあなたに代わって被害者と示談交渉を行い、前科の回避や早期釈放を目指せます。

穏やかな社会復帰を願うなら、今すぐ弁護士に頼りましょう。

この記事はリベンジポルノで逮捕された、またはその可能性がある加害者の方向けに解説しています。

リベンジポルノの被害者の方は「リベンジポルノはすぐ警察へ|相談方法とその後の対応を解説」をご覧ください。

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この記事に記載の情報は2023年12月08日時点のものです

リベンジポルノ防止法違反とは?

冒頭でも触れたリベンジポルノ防止法ですが、正式名称は「私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律」です。

第三者が撮影対象者を特定することができる方法で、電気通信回線を通じて私事性的画像記録を不特定又は多数の者に提供した者は、三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

【引用元】私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律第3条第1項|e-GOV法令検索

電気通信回線とはインターネットのことを指します。そのためTwitter、LINEなどのSNSやブログ、掲示板などで他人の性的画像を投稿すると、リベンジポルノ防止法違反に問われる可能性が高いです。

また、リベンジポルノは公表罪()と公表目的提供罪()の2つに分類されます。

※公表罪…第三者が撮影対象者を特定できる方法で、私事性的画像記録(物)を不特定若しくは多数の者に提供し、又は公然と陳列する行為。3年以下の懲役。または50万円以下の罰金。

※公表目的提供罪…公表させる目的で、私事性的画像記録(物)を提供する行為。1年以下の懲役。または30万円以下の懲役。

また、リベンジポルノの被害内容によっては、名誉毀損罪・児童ポルノ公然陳列罪・脅迫罪など、上記以外の罪が適用されるケースもあり得ます。

自分の手で性的画像を公表するのはもちろん、誰かに提供して自分の代わりに拡散してもらう行為も罪に問われる可能性があります。

リベンジポルノ防止法違反で逮捕されるケース

それでは実際にリベンジポルノ防止法違反で逮捕されるケースを解説します。

リベンジポルノに該当する画像・動画例

性的な画像や動画を公開すると逮捕される可能性があります。しかし性的とは具体的にどのような内容が該当するのか、判断するのは難しいでしょう。一般的には次の3種類が性的な画像に該当します。

① 性交又は性交類似行為に係る人の姿態
 (例)異性間・同性間の性交行為、手淫・口淫行為など

② 他人が人の性器等を触る行為又は人が他人の性器等を触る行為に係る人の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの
 (例)性器、肛門又は乳首を触る行為など

③ 衣服の全部又は一部を着けない人の姿態であって、殊更に人の性的な部位が露出され又は強調されるものであり、かつ性欲を興奮させ又は刺激するもの
 (例)全裸又は半裸の状態で扇情的なポーズをとらせているものなど

【引用元】リベンジポルノ等の被害を防止するために|警視庁

体の一部や服を着ていても性的な画像であり、被写体者が第三者に見られることを認識・同意していなければ、リベンジポルノに該当する可能性が高いです。

なお、撮影された本人が不特定多数に見られることを知っているアダルトビデオや、グラビア写真などはリベンジポルノの対象から除かれます。

リベンジポルノに該当する投稿先例

主に次のような場所に性的な画像を投稿するとリベンジポルノ防止法違反で逮捕される可能性があります。

  • SNS
  • ホームページ
  • アダルトサイト

上でもお伝えしましたが、いずれもインターネットを介しており、不特定多数の人が目にする場所です。

一方で、インターネット以外の場所に性的画像を公開して逮捕された事例もあります

なお、性的画像を道路にばらまくなどの行為は、わいせつ物公然陳列罪に問われる可能性もあります。

リベンジポルノに該当する可能性があるその他のケース

次にリベンジポルノに該当する可能性があるケースを紹介します。

被写体を加工した画像や動画を公開したケース

たとえば顔や体をモザイクで隠す編集をしても、それを投稿すればリベンジポルノで逮捕される可能性があります。体の一部しか公開されていなくても、個人が特定されないとは言い切れないからです。

また、アメリカではディープフェイク(被写体の顔と他人の体を組み合わせて、まるで被写体本人のように見せる編集技術)がリベンジポルノに利用されたケースも存在します。

日本でも今後ディープフェイクによるリベンジポルノが横行すれば、リベンジポルノ防止法違反で逮捕される可能性があるでしょう。

盗撮動画を公開した場合

盗撮しただけでなく、盗撮した性的画像や動画をインターネット上に投稿すれば、リベンジポルノとして逮捕される可能性があります。

なお、盗撮行為自体は軽犯罪法や、各都道府県が定める迷惑防止条例に違反する可能性が高いです。

リベンジポルノで逮捕された事例

リベンジポルノ防止法違反で逮捕された事例を紹介します。

事例①HPに女性の画像を掲載した男が逮捕された宮崎県の事例

ホームページに知り合いの女性の顔や裸が写った画像を掲載したとして、50代の男性がリベンジポルノ防止法違反と名誉棄損の疑いで逮捕されています。

この事件のようにリベンジポルノは相手の名誉を傷つける可能性があります

名誉棄損については「名誉毀損で逮捕されるケース|刑事と民事の名誉毀損の違いと対処法」をご覧ください。

事例②わいせつな写真をばらまいて女性が逮捕されたアメリカの事例

男性のわいせつな写真を30人以上と共有したとして、アメリカ・ルイジアナ州にて30代の女性が逮捕されました。日本でも性的な写真を不特定多数の人に提供した場合は、リベンジポルノ防止法違反の提供罪に該当する可能性があるでしょう。

リベンジポルノで逮捕された後の流れ

リベンジポルノ防止法違反で逮捕された後は、判決が出るまで次の図のような流れで進んでいきます。

リベンジポルノ逮捕の流れ

逮捕後48時間以内は警察から取り調べを受けるでしょう。

リベンジポルノで逮捕された場合は「画像の相手とあなたとの関係性」「なぜ性的画像を流出させたのか」「どこに画像を公開したのか」などについても聞かれるでしょう。

その後は検察への送検()、勾留()、起訴()などが行われます。最終的に有罪が確定すれば前科がつきます。

送検…証拠品や被疑者の身柄を検察官に渡すこと
勾留…刑事施設で一時的に身柄を拘束すること
起訴…検察が裁判所に刑事裁判を求めること

勾留後に起訴されるケース・起訴されないケース

一般的に起訴されると99%の確率で有罪が確定すると言われています。しかし、不起訴となり前科を回避できる場合もあります。この違いは何なのか、起訴されるケースと起訴されないケースを見ていきましょう。

起訴されるケース

  • 過去に同種前科がある
  • 反省の態度が見えない

同じ行為で逮捕された場合「反省の色が見られない」と判断されてもおかしくありません。

また、一般財団法人日本刑事政策研究会が出している「性犯罪者の実態に関する特別調査の結果について」を見ると、リベンジポルノなどの性犯罪は全再犯の7割を占めるなど、再犯率が高い傾向にあるのがわかります。

そのため、逮捕されたその場で反省したと言葉で表していても、同種前科がある場合は起訴される可能性が高いでしょう

起訴されないケース

  • 初犯で反省している
  • 被害者と示談が成立している
  • 被害者からの許しがある

被害者と示談が成立しており、許しが出ていれば不起訴になる可能性が高いでしょう。適切な示談交渉を行う方法については「弁護士に相談した場合のメリット・デメリット」の項で解説します。

リベンジポルノで逮捕された場合のリスク

リベンジポルノで逮捕されると次のようなリスクが考えられます。

  • 起訴されて有罪が確定する(刑罰を受ける)
  • 弁護士費用や示談金などお金がかかる
  • 勤務先から処分を受ける
  • 人間関係が悪化する(配偶者から離婚を切り出されるなど)

また、ご自身のスマホやパソコンの押収も考えられます。仮に前科がついた場合は、社会復帰を目指す際に不利な影響を与えるリスクもあるでしょう。

リベンジポルノで逮捕されたら弁護士からサポートしてもらうのがおすすめ

リベンジポルノ防止法違反で逮捕された場合は、性犯罪に注力している弁護士にサポートしてもらうのが適切です。刑事事件や性犯罪を専門にしている弁護士なら、性犯罪の被害者との対面も慣れているため、示談交渉もスムーズに行われるでしょう。

類似事件を担当してきた経験やこれまで示談を成立させた実績もあるかもしれません。

弁護士に依頼した場合のメリット・デメリット

弁護士にトラブル解決を依頼するメリットは次の3つです。

  • 示談交渉、弁護活動を行ってくれる
  • 現状や今後についてアドバイスをもらえる
  • 逮捕直後から相談できる唯一の相手である(

…逮捕後の72時間は家族や職場の方にも接見(面会)できません

示談が成立するかしないかが、起訴・不起訴の分かれ目になるので、被害者と示談交渉ができる弁護士に相談するのは大きなメリットです。

一方で弁護士に依頼した場合のデメリットは、お金がかかる点です。弁護士への費用は次項で詳しく説明します。

弁護士に依頼した場合の費用

刑事事件の弁護士費用は60~100万円です。一見高額ですが、それには次のような理由があります。

  • 犯罪の被害者がいる刑事事件の場合、加害者の弁護活動には多くの時間と労力を要するため
  • 不起訴や執行猶予など良い結果になれば成功報酬を支払う契約を行うのが一般的であるため

しかし費用はあくまでも目安です。事件の内容やあなたが罪を否認しているなど、状況によって費用は変動します。

簡単に支払える金額ではありませんが、起訴されて有罪判決が出れば、前科が確定します。

弁護士費用と前科がつくことのデメリットを天秤にかけて考えると、やはり弁護士に依頼することのほうが得策ではないでしょうか。

既に性犯罪事件を起こしてしまった方へ

刑事弁護士ナビでは、刑事事件や示談交渉が得意な弁護士を事件別、地域別に探すことができます。無料相談が可能な弁護士事務所もありますので、ぜひご活用ください。

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まとめ

交際中の相手や他人の、以下のような画像・動画をインターネット上など公の場に投稿した場合、リベンジポルノで逮捕される可能性があります。

  • 性行為(異性間・同性間の性交行為)が収められたもの
  • 性交類似行為(手淫・口淫行為など)が収められたもの
  • 性器、性器を触る行為(肛門又は乳首を触る行為など)が収められたもの
  • 人の性的な部位が協調されている(全裸又は半裸の状態で扇情的なポーズをとらせているものなど)もの

また、公開・拡散した場合以外にも、流出目的で第三者に提供する行為をした場合でも罪に問われる可能性があります。

起訴されて有罪判決が出れば、前科がつくのは免れません。

逮捕後は、不起訴処分や被害者との示談成立を目指し、すみやかに弁護士に相談することをおすすめします。

この記事はリベンジポルノで逮捕された、またはその可能性がある加害者の方向けに解説しています。

リベンジポルノの被害者の方は「リベンジポルノはすぐ警察へ|相談方法とその後の対応を解説」をご覧ください。

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この記事の監修者
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弁護士登録後、地方で一般民事・家事、刑事事件を中心に様々な案件を手掛ける。次第に司法アクセスの改善に課題を感じ、2020年に当社に入社。現在インハウスローヤーとして多方面から事業サポートを行う。
編集部

本記事はベンナビ刑事事件(旧:刑事事件弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ刑事事件(旧:刑事事件弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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