無銭飲食で逮捕された場合の罰則と対処法

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2018.3.27
詐欺罪 弁護士監修記事

無銭飲食で逮捕された場合の罰則と対処法

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無銭飲食で逮捕されたというニュースをときどき耳にしますよね。では、無銭飲食で逮捕された場合、いったい何罪に問われるのでしょうか?

 

参考:カツ丼平らげ自ら110番…出所間もない男を無銭飲食容疑で逮捕 サンスポ

 

お金を払わずに逃げているので、窃盗罪と思いがちですが、実は違うのです。

 

この記事では、無銭飲食が何罪にあたり、逮捕された場合の罰則と逮捕後の対応について解説します。

 

無銭飲食と聞くと軽微な犯罪に思えますが、懲役刑にあたる可能性もあるので注意が必要です。

 

無銭飲食は何罪で逮捕される?

無銭飲食は詐欺罪にあたる犯罪です。「無銭飲食が窃盗罪ではなく詐欺罪?」と疑問に思う方もいると思います。

 

なぜ無銭飲食が詐欺罪になるのか、見ていきましょう。

詐欺罪(詐欺未遂)が適用される可能性がある

無銭飲食が詐欺罪と認められるには、“相手をだます行為”が必要であり、以下の2通りが考えられます。

 

  • 最初から、お金を払わないつもりで飲食をしたパターン
  • 飲食後にお金を払う気がなくなり、逃げる際に「財布を忘れたから取ってくる。」などと言い、相手をだましたパターン

 

上記のどちらかに該当する場合には、詐欺罪となる可能性があります。

 

反対に、無銭飲食であっても相手をだます行為がない場合には、罪に問われません。例えば、飲食している途中に財布がないことに気づき、店員の目を盗んで逃げた場合は詐欺罪は成立しないでしょう。

 

しかし、実際に飲食途中に財布がないことに気づいたので詐欺罪にはあたらない、と証明するのは簡単ではありませんし、警察や被害を受けた相手を納得させるのは難しいでしょう。

【関連記事】詐欺罪とは

詐欺罪が成立すると10年以下の懲役になる

詐欺罪は刑法246条で定められており、法定刑は10年以下の懲役です。

 

(詐欺)

第二百四十六条 人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。

2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

引用元:刑法第246条

未遂罪の場合には、法定刑の2分の1(5年以下の懲役)に減刑される可能性があります。

 

(未遂減免)

第四十三条 犯罪の実行に着手してこれを遂げなかった者は、その刑を減軽することができる。ただし、自己の意思により犯罪を中止したときは、その刑を減軽し、又は免除する。

(法律上の減軽の方法)

第六十八条 法律上刑を減軽すべき一個又は二個以上の事由があるときは、次の例による。

三 有期の懲役又は禁錮を減軽するときは、その長期及び短期の二分の一を減ずる。

引用元:(刑法第43条/第68条)

初犯であれば、執行猶予が付くことも多いようですが、再犯の場合は実刑判決になることも少なくありません。

 

参考:平成15(2003)年1月29日 神戸地方裁判所 平成14年第868号 詐欺被告

無銭飲食で逮捕されたら

無銭飲食のような軽微に思える犯罪でも、逮捕される可能性はあります。

 

逮捕された場合、最大で23日間身柄を拘束される恐れがあり、今後の社会生活に影響が出るかもしれません。適切な対応をすることで、影響を最小限にすることも可能なので確認しておきましょう。

当番弁護士を呼ぶ

当番弁護士とは、無料で一度だけ呼ぶことができる弁護士です。刑事手続きについてや供述調書や黙秘権について説明してもらえます。

 

当番弁護士への依頼は、被疑者本人または家族や友人でもすることができます。逮捕から72時間は弁護士以外の面会は、原則できませんので、ご家族が様子を確認したい場合などに利用してもよいでしょう。

 

参考:国選弁護、被疑者弁護援助、当番弁護士に関する取り組み 日本弁護士連合会

国選弁護人を選任する

金銭的な理由で私選弁護人に依頼することが難しい場合には、国選弁護人を選任することを検討しましょう。国選弁護人は以下の要件を満たせば、利用することができます。

 

①被疑者に勾留状が発せられているとき

②被疑者が貧困その他の事由により弁護人を選任できないとき

③被疑者の請求があったとき

 

国選弁護人を選任できるのは、通常起訴後です。しかし、詐欺罪の場合は被疑者国選弁護制度を利用できる事件にあたるため、起訴前(被疑者段階)でも請求することが可能です。

 

国選弁護人について詳しく知りたい方は『国が弁護士費用を負担する国選弁護人にはデメリットも多い』をご覧ください。

示談交渉をする

被害者との間で示談が成立していると、検察官や裁判官の心証によい影響を与えることがあります。

 

示談交渉を自身で行うことは、簡単なことではありません。被害者と示談を成立させたい場合には弁護士に依頼することをおすすめします。

 

【関連リンク】

【刑事事件加害者の示談】示談の3つのメリットと注意点

まとめ

無銭飲食をすると詐欺罪で逮捕されてしまう可能性があります。

 

詐欺罪の法定刑は“10年以下の懲役”であり、たかが無銭飲食と思っていたら、痛い目を見るかもしれません。

 

ご自身が逮捕されてしまった、周りに逮捕されてしまった方がいるという場合には、弁護士に相談することをおすすめします。

 

金銭的な事情で弁護士への依頼が難しい場合には、当番弁護士制度や国選弁護制度を利用するとよいでしょう。

 

この記事がお役に立てば幸いです。

この記事を監修した法律事務所

Thum_umezawa
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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編集部

本記事は刑事事件弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※刑事事件弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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