公務執行妨害で逮捕されるケースと逮捕後の流れ・対処法

~いざという時の備えに~刑事事件コラム

 > 
 > 
 > 
公務執行妨害で逮捕されるケースと逮捕後の流れ・対処法
キーワードからコラムを探す
刑事事件コラム
2016.9.6

公務執行妨害で逮捕されるケースと逮捕後の流れ・対処法

6882700663_c68662686e_b

公務執行妨害(こうむしっこうぼうがい)は、公務員の職務を妨害することで成立する罪です。イメージしやすい内容が警察官に対する暴行などでしょうが、今回は公務執行妨害で逮捕されてしまった場合のその後の流れや対処法について解説していきます。
 


刑事事件はスピードが命です!
もしもご家族や身近な方が逮捕されてしまったの出ればすぐに弁護士に相談することをおすすめします。刑事事件ではスピードが重要になってきます。【厳選刑事事件弁護士ナビ】では、刑事事件に強い弁護士を厳選して掲載しています。相談料無料の事務所も多いので、まずはお住いの地域から弁護士を探してみて相談してみることをおすすめします。
 

地域から刑事事件を得意とする弁護士を探す

関東

 東京神奈川埼玉千葉茨城群馬栃木

関西

 大阪兵庫京都滋賀奈良和歌山

北海道・東北

 北海道青森岩手宮城秋田山形福島

北陸・甲信越

 山梨新潟長野富山石川福井

東海

 愛知岐阜静岡三重

中国・四国

 鳥取島根岡山広島山口徳島香川愛媛高知

九州・沖縄

 福岡佐賀長崎熊本大分宮崎鹿児島沖縄

   
【目次】
公務執行妨害で逮捕されてしまうケース
公務執行妨害で逮捕された場合の罪の重さ
公務執行妨害で逮捕された後の流れと傾向
公務執行妨害で逮捕された後の対処法
まとめ
 
 
 

公務執行妨害で逮捕されてしまうケース

それでは、早速どのような場合に公務執行妨害として逮捕されてしまうのでしょうか。まずは、簡単に公務執行妨害の定義について知っておきましょう。
 

公務執行妨害とは

公務執行妨害罪とは、刑法95条の1項にこう記載されています。
 

公務員が職務を執行するに当たり,これに対して暴行又は脅迫を加えた者

 
と、あります。公務員とは、ご存知の通り役所の職員や警察官などですが、この公務員に対して暴行や脅迫などを用いて妨害した際に成立する犯罪です。具体的な例は以下をご覧ください。
 

公務執行妨害が考えられる行為

  • 警察に職務質問を受けている際にパトカーを蹴る
  • 警察官が差し押さえた証拠を奪って壊す
  • 役所の職員に腹を立てて殴る・脅す
  • 税務調査に入った職員を押し返して妨害する

 
端的いうと、公務員の業務を妨害する行為が公務執行妨害になります。
 

公務執行妨害には暴行や脅迫が用いられていること

また、公務執行妨害には暴行や脅迫が用いられることで成立します。ですので、警察の捜査を邪魔してやろうと嘘の証言をしても、公務執行妨害にはならず偽証罪などに問われてくるでしょう。
 

公務員の職務以外では公務執行妨害にはならない

例えば、相手が公務員であっても、公務員の休暇中に暴行や脅迫などを行なったのであれば、公務執行妨害にはならず、その公務員に対する暴行罪や脅迫罪などが問われてきます。
 

公務員の種類

  • 警察官
  • 役所の職員
  • 裁判所職員
  • 税務職員
  • 消防士
  • 自衛官
  • 国会議員
  • 教員
  • 保育士
  • 労働基準監督官

 
これらの職員が全てではありませんが、一般的に関わりのある公務員の種類としては以上の種類があります。公務執行妨害と言うと、警察官をイメージしますが、公務員の業務を妨害するような行為があれば、公務執行妨害が成立する可能性があります。
 
また、教員や保育士などは公務員ではなく民間企業で働く方もいますが、その場合は公務員ではないので公務執行妨害にはならず、暴行罪や傷害罪・脅迫罪など他の罪に該当してきます。
 

公務執行妨害の被害者は「国」

例えば、警察官Aを殴ったとして公務執行妨害が成立したとすると、被害者はこの警察官Aだと思う方が多いでしょう。しかし、公務執行妨害の場合、被害者は公務執行妨害で公務員の公務を侵害された「国」になってくるのです。
 
これが他の個別の被害者がいる犯罪とどのように違うかと言うと、「示談ができない」と言うことです。被害者が国であれば示談交渉はできませんね。一方で、相手が公務員であっても公務以外の時に暴行などを加えると、被害者はその公務員個人になり、公務執行妨害罪ではなく暴行罪となってきます。
 

公務執行妨害で逮捕された場合の罪の重さ


公務執行妨害の罰則の重さは
 
【3年以下の懲役または禁錮/50万円以下の罰金】
 
となります。懲役刑もあるなかなか罪の重い犯罪とされています。実際に公務執行妨害で逮捕されてしまったら、どのような罰則を受ける傾向が多いのかは下記で詳しくご説明します。

公務執行妨害は観念的競合になりやすい

公務執行妨害は観念的競合になりやすくなっています。観念的競合とは、簡単に言うと一つの行為で2つ以上の犯罪行為をすることです。公務執行妨害の場合、警察を殴る(暴行罪)などの行為で公務執行妨害(公務執行妨害罪)をする罪です。
 
観念的競合の場合、複数の犯罪の中で一番重い罰則のみを受けることになります。ですので、例えば、警察をケガさせて(傷害罪)、公務執行妨害(公務執行妨害罪)を行なったのであれば、傷害罪の方が罪が重いので、傷害容疑として捜査が進められていきます。
 
【関連記事】
観念的競合の考え方|牽連犯・併合罪との違い
 

公務執行妨害に関連してくる罪

このように公務執行妨害罪では、他の犯罪が関連することが多いので、公務執行妨害に関わってきやすい犯罪とその量刑をご紹介します。上記の通り、観念的競合になることも多いので、公務執行妨害罪(3年以下の懲役または禁錮/50万円以下の罰金)より重いようでしたら、そちらの罪で捜査が進められていく可能性は高いでしょう。
 

暴行罪

ご存知の通り、相手を殴る蹴る突飛ばすなどの行為は暴行罪に該当します。暴行罪の罰則は【2年以下の懲役/30万円以下の罰金/拘留/科料】となり、公務執行妨害罪よりも刑罰は軽いです。
 
ですので、職務質問中に警察を突飛ばすなどの行為をしてしまえば、公務執行妨害罪として逮捕され、捜査が進められる可能性が高くなります。
 
【関連記事】
暴行罪とは
 

傷害罪

暴行の末、相手にケガを負わせてしまうと、傷害罪に該当します。傷害罪の罰則は【15年以下の懲役/50万円以下の罰金】となっており、公務執行妨害罪よりも重い罰則が用意しています。
 
上記の例で、職務質問中に警察を突飛ばし、警察官がケガをしてしまったのであれば、公務執行妨害罪で逮捕されるかもしれませんが、傷害罪で捜査が進められ罰則を受けることになってくるでしょう。
 
【関連記事】
傷害罪の流れ|逮捕後の刑を軽くするためにできること
 

器物損壊罪

器物損壊罪は他人の所有物を故意に損壊させることで成り立つ罪です。罰則は【3年以下の懲役/30万円以下の罰金/科料】となっています。公務執行妨害罪が罰金刑の重さが重いため、公務執行妨害に器物破損が関連していたら、公務執行妨害罪で逮捕される可能性が高いです。
 
例えば、「パトカーを蹴り飛ばして壊す」「役所に怒鳴り込んで来て備品を壊して帰る」など、考えられるパターンは様々です。器物破損の結果に公務員の公務が妨害されたのであれば、公務執行妨害罪です。
 
【関連記事】
器物破損で逮捕されたときの流れと刑を軽くする方法
 

脅迫罪

脅迫罪とは、相手を脅して恐怖を与える罪です。罰則は【2年以下の懲役/30万円の罰金】と、公務執行妨害罪よりも軽いものになります。脅迫罪と公務執行妨害が観念的競合だった場合、公務執行妨害罪で捜査が進められて行くでしょう。
 
公務執行妨害と脅迫罪の関連が考えられることは、「○○に爆弾を仕掛けた」などの脅迫電話・ネットへの書き込みです。この脅迫の結果、警察や消防隊が出動したのであれば、公務を妨害していることになりますので公務執行妨害罪も考えられてきます。
 
【関連記事】
身近にあふれる様々な脅迫罪と逮捕されてしまった後の対処法
 

騒乱罪

騒乱罪は群衆として集まり、暴行や脅迫などを行なう罪です。いわゆる過激なデモを言いますが、罪の重さは参加者(不和随行者)で【10万円以下の罰金】、首謀者【1年以上10年以下の懲役/禁錮】、指揮者等【6カ月以上7カ月以下の懲役/禁錮】となります。
 
単なる参加者はそこまで罪も重くないので、騒乱に参加したからと言って直ちに公務執行妨害罪で逮捕される可能性は低いでしょう。ただ、個別に警察官や自衛官に暴行や脅迫などをしてしまうと、公務執行妨害罪も考えられます。
 

証拠隠滅罪

証拠隠滅罪とは、刑事捜査に必要な証拠を隠したり壊したりする罪です。罰則は【2年以下の懲役/20万円以下の懲役】です。公務執行妨害罪の量刑よりも軽くなっています。
 
ただ、上記でお伝えしたように、公務執行妨害は暴行や脅迫を利用していることで成立しますので、ただ単に捜査の邪魔をしようと証拠を隠しただけでは公務執行妨害にはなりません。「公務員が持っている証拠を奪い取って壊した」ような場合、公務執行妨害罪も考えられてきます。
 

公務執行妨害で逮捕された後の流れと傾向

それでは、実際に公務執行妨害罪で逮捕されてしまったらどのような刑事手続きの流れになっていくのでしょうか。こちらでは公務執行妨害罪で逮捕されてしまった後の流れと、捜査の傾向について解説していきます。全体的な逮捕後の流れについては「刑事事件の流れ|重要な48時間・72時間・23日以内の対応」をご覧ください。
 

公務執行妨害での身柄拘束は低い

公務執行妨害と言うと、「警察官と口論になり手を出してしまった」とういうよな、暴行によるものが多くなっています。そのように一時的に感情的になっての暴行であれば、本人がきちんと反省して、証拠隠滅・逃亡などの恐れもないようでしたら微罪処分として数日で身柄解放されることも多くなっています。
 
【関連記事】
微罪処分は逮捕後催促の釈放|微罪処分となるための基準
 

公務執行妨害の拘束期間は短い

警察からの捜査の後は、検察に身柄を移されますが、被疑者に逃亡の恐れがあったり、捜査がさらに必要になってくると、被疑者は勾留されます。この勾留期間は最大23日間ですが、公務執行妨害では、勾留期間が短い傾向にあります。理由としては、上記でお伝えした被害者が国になり捜査もその分短く済むからです。
 
【関連記事】
勾留とは判決前に拘束|交流を防ぎ早く身柄を解放させる方法
 

起訴・不起訴の割合はおおよそ半々

逮捕後最大23日以内に被疑者は、起訴・不起訴の処分を受けますが、公務執行妨害では起訴不起訴の割合はおおよそ半々です。被疑者に前科もなく、悪質でもなく、きちんと反省しているようでしたら、不起訴処分も多くなっています。
 
【関連記事】
起訴と不起訴の違いと不起訴処分を獲得するためにできること
 

公務執行妨害罪は略式起訴も多い

また、公務執行妨害では、起訴されると言っても略式起訴になることも多いです。略式起訴とは、罰則は受けますが(主に罰金刑)、身柄は解放されて書面にて処罰の命令を受けることです。
 
【関連記事】
略式起訴はすぐに釈放される|概要とメリット・デメリット
 

公務執行妨害では執行猶予も多い

また、公務執行妨害で懲役刑を受けたとしても、直ちに刑務所に入所させられる実刑判決ではなくて、執行猶予処分になることが多くなっています。ただ、被告人の犯罪歴が多かったり、今回の事件内容が悪質であれば実刑判決もあり得ます。
 
【関連記事】
執行猶予の仕組みを分かりやすく解説|執行猶予を獲得する方法
 


もしも公務執行妨害で逮捕されてしまったら、いち早く弁護士に相談しましょう。相談料無料の事務所も多いので、以下のリンクから弁護士を探して相談してみましょう。
 

地域から刑事事件に強い弁護士を探す

関東

 東京神奈川埼玉千葉茨城群馬栃木

関西

 大阪兵庫京都滋賀奈良和歌山

北海道・東北

 北海道青森岩手宮城秋田山形福島

北陸・甲信越

 山梨新潟長野富山石川福井

東海

 愛知岐阜静岡三重

中国・四国

 鳥取島根岡山広島山口徳島香川愛媛高知

九州・沖縄

 福岡佐賀長崎熊本大分宮崎鹿児島沖縄

  

公務執行妨害で逮捕された後の対処法

それでは、これらを踏まえてもし、公務執行妨害で逮捕されてしまったのであれば、どのような対処法を取っていくのかを解説していきます。
 

公務執行妨害では示談はできない

まず、前提として頭に置いていて欲しいことが、公務執行妨害では示談交渉が原則的にできません。理由として被害者は国になり、特定の被害者ではないからです。仮に他の罪名で被害者が公務員になったとしても、その公務員(特に警察官)が示談に応じる可能性は低いと言えます。
 
刑事事件での弁護活動は、真っ先に示談交渉が浮かぶかもしれませんが、このように公務執行妨害では示談ができません。
 

なによりきちんと反省すること

上記でもお伝えしたように、公務執行妨害でそこまで大きな問題でない限り(公務員がケガをしたり、凶器を利用するなど)、加害者本人がきちんと反省していて、前科が無いようでしたら早期釈放も十分に見込めます。
 
特に大事になってくることなのでこちらはきちんと覚えておきましょう。一方で、「相手が○○してきたから」「そんな事はやっていない」などと、言い逃れをしたり、罪を認めないようでしたら、逆に拘束期間も長引きますので、今後取り調べなどでどのような態度を取るべきかは弁護士に相談してみることが一番です。
 

当番弁護士に相談する

そうはいっても、なかなか弁護士なんか敷居が高いと思っている方も多いでしょう。しかし、実は逮捕されたのであれば、一度は必ず弁護士に相談できる「当番弁護士制度」と言うものがあります。
 
呼び方は簡単ですし、どんな状況であれ1回目は費用も掛かりませんので、まずは「当番弁護士に相談する」と言うことも忘れないようにしておきましょう。当番弁護士については以下のコラムをご覧ください。
 
【関連記事】
無料で簡単に呼べる当番弁護士は逮捕で困った被疑者の味方
 

罪が重いようであれば私選弁護士に相談

ただ、当番弁護士は一度の面会は無料ですが、それだけでは十分な効果が無いケースがあります。上記のように、前科があったり、犯行内容が悪質、被害が大きくて長期拘束懲役刑を受けてしまいそうな場合です。
 
その場合、費用は発生してしまいますが、十分な弁護活動が期待できる私選弁護士も考えてみて下さい。刑事事件に強い私選弁護士に依頼することで、刑の軽減や早期釈放などの結果になってくる可能性が高まります。
 
【関連記事】
刑事事件を得意とする弁護士の選び方と良い弁護士の特徴
 


刑事事件に強い私選弁護士に依頼することで、刑の軽減や早期釈放などの結果になってくる可能性が高まります。以下のリンクから弁護士を探して相談することができます。
 

地域から刑事事件に強い弁護士を探す

関東

 東京神奈川埼玉千葉茨城群馬栃木

関西

 大阪兵庫京都滋賀奈良和歌山

北海道・東北

 北海道青森岩手宮城秋田山形福島

北陸・甲信越

 山梨新潟長野富山石川福井

東海

 愛知岐阜静岡三重

中国・四国

 鳥取島根岡山広島山口徳島香川愛媛高知

九州・沖縄

 福岡佐賀長崎熊本大分宮崎鹿児島沖縄

  

まとめ

いかがでしょうか。公務執行妨害とは、公務員に対して公務を妨害する行為です。つい感情的になって罪を犯してしまうケースも多いのですが、そのあとにきちんと反省することが大事です。
 
あとは、適した人物に相談することで、今後の捜査の力にもなってくれるでしょうし、精神的支えにもなってくれます。公務執行妨害の逮捕でお困りでしたら、お近くの弁護士から相談してみて下さい。
 

刑事事件が得意な弁護士へ相談する

関東地方で刑事事件が得意な弁護士

東京神奈川埼玉千葉茨城群馬栃木

関西地方で刑事事件が得意な弁護士

大阪兵庫京都滋賀奈良和歌山

北海道・東北で刑事事件が得意な弁護士

北海道青森岩手宮城秋田山形福島

北陸・甲信越で刑事事件が得意な弁護士

山梨新潟長野富山石川福井

東海地方で刑事事件が得意な弁護士

愛知岐阜静岡三重

中国・四国で刑事事件が得意な弁護士

鳥取島根岡山広島山口徳島香川愛媛高知

九州・沖縄で刑事事件が得意な弁護士

福岡佐賀長崎熊本大分宮崎鹿児島沖縄

弁護士への相談で刑事事件の早期解決が望めます


刑事事件に関する専門知識もつ弁護士に相談することで、以下のような問題の解決が望めます。

・罪に問われた身内を助けたい
・窃盗罪や傷害罪で捕まってしまった
・痴漢冤罪などの冤罪から逃れたい

など、刑事事件でお困りの事を、【刑事事件を得意とする弁護士】に相談することで、刑事事件の早期解決となる可能性が高まります。

お一人で悩まず、まずはご相談ください。あなたの相談に、必ず役立つことをお約束します。

編集部

本記事は刑事事件弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※刑事事件弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

暴行罪に関する新着コラム

暴行罪に関する人気のコラム


暴行罪コラム一覧へ戻る